オンラインインテリアビジネスニュース

ログイン・登録 PC版

本紙紙面

2025年1月28日
【この人に聞く】株式会社Anonimo Design 代表取締役 黒澤 哲氏
進化した『ラインビュー』は海外でも高く評価
「イタリア」を軸に高級ブランドを展開


黒澤 哲氏

 当社は、東京・青山に事務所兼ショールームを構え、ストリングス(紐状)カーテン『ラインビュー』をメインに、ドイツのテキスタイルエディター『チマー&ロード』、フランスのアクセサリーブランド『ウレス』、イタリアのレザーブランド『studioart』、イタリアの大理石インテリア『LITHOS DESIGN』などさまざまなインテリアブランドを扱っています。この他、必要に応じて海外から素材や製品の取り寄せにも対応しています。

 商材が多岐にわたるため事業内容がわかりにくい部分もありますので、この場をお借りし当社の成り立ちからご説明させていただきます。

 会社の設立は2007年4月です。それまでは紆余曲折ありまして、大学卒業後しばらくして、Barなど飲食店の設計・デザインに興味を持ちました。その仕事をスタートするにあたり、日本でインテリアの学校に通うのも選択肢の一つでしたが、今さら出遅れているなという感覚もあり、それなら本場のイタリアで学ぼうと思い立ちフィレンツェに渡りました。そこでデザイン学校に通い、その流れで内装デザインの仕事に就きました。

 フィレンツェで約5年間過ごした後に日本に戻ってからは、造作家具メーカーやインテリアメーカーなどに勤め、日本の建設・内装業界の仕事の進め方や商流などの仕組みを理解していきました。
 ちょうどその頃、たまたま知り合ったイタリア人とワインバーを設計・デザインすることとなり一緒に仕事をしたのですが、その過程で一緒に会社を設立しようという話になり、すぐに二級建築士の資格を取得し建築士事務所として設立したのが当社になります。
 「アノニモ」というのは、イタリア語で「アノニマス(匿名の)」という意味で、その当時の意気込みが表れています。

 他方、私の父が経営する㈱黒沢レース(資本関係はありません)に、輸入業者からヨーロッパで需要が拡大していたストリングスカーテンの開発が持ちかけられ『ラインビュー』が生まれました。販売開始から数年後、輸入業者の担当者が当社に籍を置いてその販売を行うことになりました。同時にその担当者が手掛けていた『チマー&ロード』や『ウレス』といった輸入商材の販売も当社が引き継ぐことになりました。


ラインビュー


studioart

 私自身は、設計・デザイン業の傍らで販売業務にも携わってきましたが、どちらも中途半端になってしまったため、今から約8年前に建築士事務所の登録を延長せず、販売業に専念することにしました。その際に、自分らしい味付けとしてイタリア関連のブランドをラインナップに加え、現在の事業形態になったというわけです。

 さて、販売業に本腰を入れてからは、『ラインビュー』もICやデザイナーを中心に着実に広がり、またマーケティングも含めて商品開発にも携わるようになりました。現在は段染めのグラデーション柄やデジタルプリントでの緻密なデザインなど他にはない製品に進化し、海外への輸出も徐々に始まるなど世界でも認められるようになってきました。また『チマー&ロード』や『ウレス』についても新作を展示会等でいち早く日本市場に紹介するなど認知度が高まっています。

 一方、イタリア関連では『studioart』が特に好評です。脱着可能なパネルにも出来るレザーの壁装材はとてもラグジュアリーな空間をつくり出し高級物件への採用が進んでいます。レザーは食肉の副産物を100%活用したサステナブルな素材ですので、その観点からもおすすめしたい素材です。


 もともと設計の仕事をしていたこともあり、空間デザインや施工関連でもアドバイスができる点も当社の強みとなっています。
 この他、新しい商材も随時取り入れ、「イタリア」を軸に、インテリアだけでなくオリーブオイルなど普段の生活に関わるものにも徐々に広げています。

 当社はイタリアにパートナーもいて、新しい情報も随時入手できる状況にあります。例えば、イタリアやヨーロッパでこういうものを探している、といった困りごとがあればぜひご相談ください。まだ日本に知られていない素晴らしいものがたくさんあります。そうした面白いものを皆さんと一緒に提案していきたいと思っています。(談)

戻る


トピックス

本紙紙面

アクセスランキング

  1. 「第44回 JAPANTEX 2025」閉幕 来場者数は8411名
  2. LIXIL 近畿大学と窓断熱改修による健康・経済効果の研究論文発表
  3. スミノエ 東京宝塚劇場に緞帳を納入
  4. 国交省 改正建設業法の説明会を12月より全国各地で順次開催
  5. サンゲツ フィリピン「マプラン・ルパ住宅建設プロジェクト」に貢献
  6. コクヨとアクタス協業ブランド「HOW WE LIVE」シドニーに常設店舗開業
  7. 「第44回 JAPANTEX 2025 INTERIOR TREND SHOW」開幕
  8. DIC 2026年カラートレンド「DIC-2461(ソフトなピンク)」提案
  9. リビタ 区分マンション買取再販事業を新ブランド「icco icco」に再編
  10. サンゲツ 各種施設向け床材見本帳「2025-2027 S FLOOR」12/11発刊

IBNからのお知らせ

資料請求・お問い合わせ

©有限会社インテリア情報企画