
リニューアルした緞帳
(株)スミノエ インテリア プロダクツは、今年10月、100%子会社の丹後テクスタイル(株)が製作した緞帳を、宝塚歌劇の専⽤劇場である東京宝塚劇場に納⼊した。
納入した緞帳の題名は「THE NATURE OF TIME」(寸法:天地9m・間口24m/重量:約1,000km)。森羅万象とともに、移ろい動いていく「時の流れ」と、絶え間なく流れる時の中で、二度とない一瞬の輝きをイメージしたもの。⻄陣本綴錦織(にしじんほんつづれにしきおり)の製法でつくれており、200 色以上の織り糸を使った繊細なグラデーションは、宝塚の舞台の輝きとともに、見るたびに違う表情を見せてくれる。

緞帳原画

緞帳製作の様⼦
製作を担当した丹後テクスタイルは、「丹後緞通」を中⼼に、緞帳、ラグ・マット等、熟練の⼿織技術と最新の設備を組み合わせたモノづくりに取り組んでいる。格調⾼く⾵格のある美術織物の品質は⾼く評価され、著名な建築物や⾼級⾃動⾞⽤マットなどに数多く採⽤されている。特に⻄陣本綴織緞帳は、その⾵格において他の追随を許さない美術織物の最⾼峰の1つであり、原画をもとに数百⾊の⽷を使い職⼈の熟練した技術が発揮された⼿⼯芸品である。
今回納⼊した製品は、第⼆緞帳として映写することも想定しており、⽐較的淡い⾊合いの総グラデーションのデザインとなっている。このような⾊調の緞帳は製作が⼀層難しく、より⾼い技術が必要とされる。実際に製織の現場では、移りゆく淡い⾊のバランス表現に時間を要し、200⾊以上の⽷で11カ⽉の期間をかけて織りあげられた。
|
|
|