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2025年1月14日
【この人に聞く】
(一社)コンピュータ教育振興協会 試験委員会委員長 河村容治氏
(元東京都市大学大学院教授、一級建築士事務所 河村工房主宰)


河村容治氏

 (一社)コンピュータ教育振興協会(ACSP)では、2024年度(第11回)「Space Designer」検定試験を2025年1月27日(月)〜2月6日(木)の期間に実施します。

 「Space Designer検定試験」は、建築図面を正しく理解でき、CADやBIM・CGソフトを利用して、リアルなCGインテリアパースと、説得力のある提案書を作成出来る人材を評価・認定する試験制度で、優秀作品への表彰も行なっています。

2024年度(第11回)「Space Designer」検定試験を実施へ
図面を正しく読み取り、CAD/BIMソフトで表現するスキルを認定

 試験内容は、基礎課題がパース画(JPEG画像)、応用課題は提案書作成まで。Space Designer Standard(旧2級)は基礎課題のみ、Space Designer Expert(旧1級)は基礎課題に加え応用課題となっています。

 受験対象は、専門学校生、大学生、資格スクール生、社会人など、建築内装の設計に必要な製図、インテリアの知識と、技能(CADやBIMソフトを利用したCGパース作成)・表現力を学習している方となっており、受験資格は特に設けておりません。受験方法は課題提出型で、在宅・職場・学校などで受験出来る点が大きな特徴です(使用するソフトウェアの制限はありません)。
 受験対策には、教室単位で取り組んでもらうのが一番いいと思い、認定校制度も導入し始めました。

 受験者数は、毎年約40名前後、合格率は上級資格の「Space Designer Expert(旧1級)」で50% 程度というところ。また、旧2級の「Space Designer Standard」では、概ね合格することが出来ています。

 「Space Designer」検定試験に携わって10年になりますが、いままさに企業から一番求められている、即戦力のスキルを持つ人材を輩出していることは、確実に証明されていると考えています。
 受験者の多くが、既にこうした関係の仕事に携わっているプロの皆さんで、検定試験のウェブサイト(の過去問題ページ)には、近年の優秀作品が掲載されています。ソフトウェアは様々なインテリアエレメントが内蔵されていますので、誰でもそれなりのものを作れてしまいますが、優秀作品はインテリアコーディネートの出来も含め、年々レベルアップしており、驚かされます。
 正確に建築図面が読めて、それに基づいてCADやCGソフトを使ってモデリングし、プレゼンテーションとして仕上げていくことが出来る人材を育成するには時間もコストもかかります。

 成長産業であるリノベーション業界やリフォーム業界では、市場の拡大に伴い、優秀な人材の確保が急務となっていますが、「Space Designer」検定試験の合格者は、若手を雇った段階で活躍が期待出来ます。企業の採用担当の方々には合格者を積極的に採用していただきたいと考えています。

 また、リノベーション会社の営業担当者に、「Space Designer」のスキルがあれば、お客様との打ち合わせ内容を手早く3Dパースで見える化し、設計者との橋渡しを円滑に進めることも出来るのではないかと思います。こうした関連業種における現役社会人の受験が増えればと期待しています。
 ちなみに、こうした分野は、従来の学校教育では教えて来なかったものです。その結果、日本の学生は、コンペでは強いが実務に弱いなどと言われて来ました。
.0 しかし、学校教育のDX化の流れの中、工業高校のインテリア科でもこれからCADを使った設計の授業が行われていくものと思われます。現状では、担当される先生ごとに対応がまちまちですが、今後の展開が期待されます。

 ICなど、インテリア関連資格をお持ちの皆さんも、さらなるキャリアアップを目指し、受験をご検討いただければ幸いです。



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