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2020年1月25日
【暮らしスタイリスト】塩月恵美子さん(合同会社ブラッサム)


『Smaiku』のコーディネート例

 その一方、コーディネートの仕事を続ける中でモノが多すぎて暮らし方に困っているユーザーが多いことを知った塩月さん。そこで2011年に、本格的な思考の整理からはじめるコンサルティング型片付け支援の資格「ライフオーガナイザー」を取得、これを活かす形で環境リノベーションをテーマに住空間を提案する『Smaiku』を立ち上げた。

 「『アルティマ工房』は足し算の考え方で装飾を提案しますが、『Smaiku』は引き算で美しくするのがコンセプトです。特に小さな子供のいる家庭においては大人の暮らしぶりが子供の見本になるため、家族みんなが混乱しているケースが少なくありません。そうしたニーズに向け、モノも改装予算も引き算する空間提案を行っています」

 『アルティマ工房』と『Smaiku』は、ターゲット層が違うことから、ホームページも別々に用意し、それぞれの切り口に沿った情報を発信している。それにより新規ユーザーの獲得もスムーズにいっているそうで、顧客の仕事をベースにしながら、新規ユーザーも着実に増やしていくという循環ができあがっているそうだ。

 「フリーランスの場合、情報発信がとても重要です。ホームページ以外にもインテリアと食のWEBマガジン『BOLSSOM Magazine』の発行、ブログ、ハウズなどさまざまな媒体で情報発信をしています」


。引き算で住み やすい空間に仕上げる

 もう一つ、塩月さんが重視しているのがフィーの明確化だ。塩月さんは『アルティマ工房』、『Smaiku』ともにホームページ上でフィーを明確に表示しているのだ。

 「フィーの提示をためらうICも多いのですが、依頼すればフィーがかかるということを事前に知ってもらっていた方が逆に親切だと考えています。それがハードルにもなりますが、そのハードルを越えてお問い合わせをいただいた方は、話も早いですし成約率も非常に高くなります」

 さて、こうしてフリーランスインテリアコーディネーターとして成功を収めた塩月さんが、次のステップとして取り組んでいるのが専門家育成である。2年前からフリーランスとして事業展開するためのノウハウを提供するマンツーマンのコンサルタント事業をスタート。現在、IC(有資格者)に対して、コーディネートスキルはもちろん、見積り手法、集客、情報発信の考え方などを教える他、実際に依頼された新規物件への同行や提案のサポートをすることで「魅力ある実績」をまずは手堅くつくることも実践している。

 「昨年、個性と魅力が強化された2名のICが開業し、縁や経験にも恵まれ励んでいます。空回りしない収入とゆとりある気分へのバックサポートを惜しみなく注いで、未来のインテリア業界へつなげていけたらと思っています」と語る塩月さんであった。

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