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2022年12月12日
【この人に聞く】瀬戸内デニム(株) 代表取締役 池田好美氏
差別化の武器となる「デニムカーテン」を展開
デニムの特性を活かしたオリジナル生地も開発


池田好美 氏

 広島県福山市は日本三大絣の一つ「備後絣」の産地で、現在はその技術が受け継がれ、世界有数の高級デニム産地として注目を集めています。当社では、このデニム生地を活用したオーダーカーテンを企画・開発し、全国のカーテン専門店に販売しています。

 当社の母体は、広島県福山市で縫製工場とカーテン専門店を運営しています。これまでカーテン専門店として、ブランドメーカーや産地メーカーの商品を取り扱ってきましたが、価格競争が厳しくなる中で他店とは違う商品の必要性を感じていました。そんなときに、地元が世界的に有名なデニム産地であることに思い至り、これを自社の縫製技術と組み合わせてカーテンとして提案すれば差別化ができるのではないかと考えました。

 一方、当社一社だけの流通量ではデニム生地メーカーとコラボレーションして商品開発することは難しいですし、また同じように他と違うものを求めているカーテン専門店はたくさんいらっしゃると考え、2018年に「瀬戸内デニム株式会社」を設立し、デニムカーテンを開発するとともに、全国のカーテン専門店に販売していくことにしました。

 その後、20アイテム程度ラインナップできたところで、見切り発車的に展示会に出展することを決め、DMで案内を送ったところ、いきなり40社を超えるカーテン専門店に取り扱いたいと言っていただけました。やはり他とは違うものを求めていたということでしょう。現在は約120社と取り引きするまでになりました。取扱店からは、価格競争に陥らず差別化の武器になるというお言葉をいただいています。今後もエリア競合を避け、取扱店の立場を考えながら広めていきたいと考えています。


パッチワークのようなデザイン

 会社設立から約4年、商品開発についても少しずつ進化しています。当初はジーンズ用に製造されたデニムをカーテンに転用する形でしたが、実績を積み重ねてきたことでカーテン用のオリジナル生地の開発も、デニムメーカーや加工業者と共同で行えるようになってきました。

 今年12月には、パッチワークのようなモザイク柄のオリジナルカーテンを新発売しました。生地のデザインだけでなく、3種類の異なる加工を施すことで、一つの生地から3種類のアイテムを展開しました。またデニムマニアが好むセルビッチデニムにレーザー抜染の手法で世界地図を描いたカーテンもラインナップしています。

 デニム生地は、例えばブリーチ加工、ワンウォッシュ、ストーンウォッシュなど加工方法によってさまざまな表情を見せてくれます。こうしたデニム生地の特性を活かしたオリジナルデザインのカーテンを開発していきたいと思っています。

 また今後はカーテンでの展開とあわせて、クッションやエプロン、小物類などデニム生地を活用したインテリアアイテムの開発も強化し、いずれ「瀬戸内デニム」全体でライフスタイル提案ができるように商品の幅を広げていくつもりです。

 デニム生地メーカー、加工業者も地元ですから、アイデアを出すとすぐにサンプルをつくっていただけます。そうした関係性を活かして、これからも新しい取り組みに挑戦し続けたいですね。(談)

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