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2022年12月10日
【ハイムテキスタイル2023 トレンド情報】南村 弾氏に聞く


「From Earth」

 ――続いて「Biological Cycle」に分類される「From Earth」です。

 南村 自然界にある素材そのものを、そのまま使っていく形です。このカテゴリでは、デザイナーは自然を制御するのではなく自然と協力することが求められます。

 製品を自然のまま仕上げるということは、当然ながら不完全で不均一になります。テキスタイルも縮んだり伸びたり、カラーもバラツキがあるでしょう。それが規則的ではない自然の美意識です。まさに「手付かずナチュラル系」なトレンドとなっています。


「Nature Engineered」

 ――最後に「Nature Engineered」の解説をお願いします。

 南村 自然素材に人間の最先端技術をかけ合わせて、再生可能でありつつ機能的なテキスタイルや素材を生み出すという考え方です。デザイナーは原料の調達段階から加工、そして使用後のリサイクル段階まで、持続可能、そして循環型を追求する必要があります。「自然派建材機能系」と呼んでいます。

 ――まさに循環型社会を前提とした素材を追求したトレンドとなっていますね。

 南村 これまでハイムテキスタイルで発信してきた、いわば「デザイントレンド」は、細分化するマーケットの中から1つの固まりを的確に捉えるためのものでしたが、もはや細分化の進行は止まらず、個々の時代に入っています。

 現在のトレンドの考え方は、循環型や持続性をベースにしつつ、マーケット以前のモノづくりの段階を追求する「産業トレンド」という形に変容しています。

 こうした根本的な捉え方の変化も含めて、ぜひハイムテキスタイルの会場に足を運んでいただき、日本にとどまっていては気付けない、エコロジーとエコノミーの本質的で素敵なバランスを見つけていただきたいと思っています。ハイムテキスタイルで皆さまにお会いできることを楽しみにしています。

 ――ありがとうございました。(聞き手・善明剛史)

 メッセフランクフルト ジャパン(株)は、「ハイムテキスタイル2023」会期3日目の1月12日(木)、日本人来場者向けの現地トレンドセミナー「Heimtextil Trends 23/24トレンドレクチャー」を開催する。

 解説は南村弾氏(ienotextile主宰)が行う。定員30名(事前登録制)。参加料は7000円(ドリンク付き・当日登録は9000円)。
 問い合わせは、メッセフランクフルト ジャパン株式会社
 海外見本市チーム(Tel:03-3262-8444/E-mail:info@overseas-fairs.com)まで。

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