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2025年10月25日
【この人に聞く】
一般財団法人建設業振興基金 経営基盤整備支援センター
建設労働者育成支援担当次長兼建設労働者育成支援室長 河原隆章氏


河原隆章氏

 一般財団法人建設業振興基金では、官民の接点としての役割・機能を果たしつつ、建設キャリアアップシステムの推進など建設産業の健全な発展に向けて、さまざまな事業を行っています。

 香川県の「職人育成塾」(今号8面掲載)が訓練等実施連携している厚生労働省の「建設労働者育成支援事業」も当基金が受託・運営を行う事業の一つです。

 「建設労働者育成支援事業」は、建設技能者の確保・育成対策の一つとして、離転職者、新卒者、未就職卒業者のうち、建設業での就業を希望している人たちを全国各地で募集し、必要な職業訓練を無償で実施した上で、就職支援までをパッケージで行う事業です。

育成事業により累計4665名が建設業に入職
業界一体となって人材確保・育成の必要性訴求を

 もともとは、東京オリンピックなど大規模イベント控え、建設業での技能者不足が予測されたことに加え、将来的に既存インフラの老朽化が進み、より技能者不足が懸念されることから、平成27年度に「建設労働者緊急育成支援事業」という名称で平成31年度までの5年間、時限的に実施された制度でしたが、その後も建設業の人手不足が解消されないことから、令和2年度からの3年間、およびその後の2年間の計5年間にわたり「建設労働者育成支援事業」として継続してきました。

 現在、「職人育成塾」も含めて全国15箇所(建設業振興基金主体の中央拠点1箇所+地方拠点14箇所)で同事業を実施しています。

 お陰様で成果も着実に出ています。令和2年度からの5年間で訓練修了者数は計1,945名、就職者数は1,456名に達しました。また前身の制度の5年間も合わせると、累計で訓練修了者が6,348名、就職者数は4,665名となります。

 さて、同事業を通じて多くの建設労働者を輩出することができましたが、まだまだ人材不足が解消される状況には程遠いものがあります。そのためには、同事業のような取り組みを今後も継続していくことが不可欠になります。

 社会的課題であるインフラの老朽化問題の対策はこれからが本番で、それに対応するためには建設業の人材確保は不可避であり、政府も重要視していることは間違いありませんが、建設業に関わる方々にも人材確保の必要性とともに人材確保の取り組みへのご理解が不可欠になります。例えば、訓練に参加し就業された方々、もしくは雇い入れた企業が、本事業の効果を多数発信していただくことも大きな事業周知となります。

 それとともに、幅広く事業提携先を拡大することで、少しでも多くの方々にこの事業を認知していただけると考えています。

 地方拠点では、専門工事業団体が主体となっているケースが多いですが、その中で地域の専門工事業会社によって設立された「職人育成塾」は一つのモデルケースといえます。本年度から訓練実施提携先となった「職人育成塾ふくしま」も「職人育成塾」を参考に、地域の専門工事業者で立ち上げた訓練校です。

 建設業振興基金としても、そうした積極的に人材確保・育成に取り組まれている団体等と今後も連携してまいりますので本事業へのご支援ご協力をお願い申し上げます。(談)

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