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2023年10月10日
【業界トップに聞く】
KLASS株式会社 代表取締役社長 頃安雅樹 氏


頃安社長

 自動壁紙糊付機、カーテン形態安定加工機、畳製造システム、顧客管理システムなど現在のインテリア・内装業界に欠かせないさまざまな産業機器・サービスを開発・製造・販売するKLASS(株)(旧社名・極東産機(株))。

 昭和23年10月に「(株)龍野ギヤー製作所」として創業した同社は、昭和41年に「極東産機」に社名を変更、平成30年9月のJASDAQ(現・東証スタンダード市場)への上場を経て、創業75周年となる今年10月に再び社名を「KLASS」に変え、さらなる発展を目指して新たなスタートを切った。

 そこで今号では、頃安雅樹社長に社名変更に込められた思いや意義、そして今後の同社の方向性について話を伺った。

 

新社名「KLASS」に込められた思いとは
「百年企業」目指し事業領域の拡大へ


本社前にて

 ――今回の社名変更に至った経緯についてお聞かせください。

 頃安 先代の社長は、昭和41年に社名を「極東産機」に変えましたが、「極東」にはグローバルな視野を持つ、「産機」には産業機械分野への進出を目指すという意味が込められていました。社名変更以降、昭和46年に自動壁紙糊付機を開発、昭和56年にはコンピューター式畳製造システムを開発するなど、まさに「極東産機」という社名とともに発展してきたわけです。

 実は平成元年に私自身が社名変更を試みたことがありました。当時のCIブームはCI=社名変更のような捉え方が主流で、インテリア業界も含めて多くの企業が社名変更を行っていました。当社も新社名を社内公募するなど具体的に動いていたのですが、社名変更にまでは踏み切れませんでした。「極東産機」という社名には、これからの目指すべき道筋が明確に示されていましたが、このときは会社の将来の方向性について十分に議論したわけではなく、「これだ!」と心に響く社名案に出会うには至らなかったのがその理由です。

 それから30年以上の月日が経過して今回の社名変更に至ったわけですが、きっかけは<頃安憲司総合企画室長をはじめとする若手社員で組織した委員会でのディスカッションです。

 この委員会では創業80年、さらには100年を見据えたCIの再構築を議論していました。創業100年を迎えるためにはさらなる事業の発展が不可欠です。それには産業機械の枠を超えて、社会が抱える諸問題をハードとソフトの両面から解決できる会社になる必要があります。そうした議論の中で、これから目指すべき事業内容にふさわしい社名に変更したいという機運が生まれてきたんですね。

 ちょうど時を同じくして、今年2月に発表した「中期ビジョン」を私が中心となり経営陣と策定していたのですが、その方向性がまさに若手の委員会が議論していたことと合致していたのです。

 「中期ビジョン」では2.4次産業の展開を掲げました。2.4次産業とは一橋大学名誉教授の伊丹敬之先生が提唱しておられ、これからの製造業(二次産業)はサービス業(三次産業)的な要素を加えていかなくてはならない。けれども三次産業まで行ってしまうのではなく二・四でとどまるべきだという考え方です。つまりサービス業的な要素で拡大すべきだが、あくまで製造業としての立ち位置を忘れてはならないという意味です。

 振り返れば、当社は自動壁紙糊付機の開発・販売によって内装市場にお客様を創出しました。そのネットワーク上に工具や副資材、さらに新たな機械を販売していく。畳市場も同様です。このお客様とのネットワークを活用し別のサービスを提供することで当社は発展してきました。これこそが2.4次産業であり、これをより進化させていくことが当社の方向性である、ということを確信するに至りました。

 この考え方と、若手社員が創業100年を見据えて考えた方向性がピタリと一致した結果、社名変更という結論に至りました。


新コーポレートロゴマーク

 ――新社名「KLASS」の意味をお聞かせください。

 頃安 「KLASS」は、「Kyokuto」「Life」「Advanced」「Solution Service」の頭文字を取ったもので、極東産機の歴史を引き継ぎつつ、人々の生活や社会が抱える問題の解決への貢献によりさらなる発展を目指すという思いを込めています。

 ただしそれぞれの頭文字にはいくつもの意味を込めています。例えば「K」は極東産機の「K」であるとともに、キー(Key)となる技術で一番(King)を目指すといった意味も含んでいます。「A」は「Action」「Achieve」なども含んでいます。さらに言えば、私自身も自分なりの「KLASS」への思いを込めています。例えば「Life」を生命と捉えれば医療分野にまで事業領域を広げることもできるでしょう。

 このように会社が定めたことだけではなく、社員一人ひとりが自分なりの意味を付加していくことで、より社名に込められた思いが会社全体に浸透していくものと考えています。

 ――2.4次産業的な事業領域の拡大について、具体的な施策がありましたらお教えください。

 頃安 やはりお客様のネットワークを活用したサービス提供の拡大となりますが、ポイントとなるのがIT・デジタル活用でしょう。

 一昨年に見積・請求管理クラウドツール「Goolip」をリリースしました。もともとは「アリアドネ」というソフトをDVD-ROMで提供するものでした。いかにも産業機器メーカーらしい手法ですが、これをクラウドで提供することでより利便性の高いサービスになりました。またデジタルプリント機器の販売を軸に、その前後の工程も含めたソリューションシステムの提供もスタートしています。まずはこの二つのサービスを強化していきます。

 もちろんこれから時代が進むことで、若い世代が中心になって新しい付加価値を生み出していくものと期待しています。

 ――取引先の新社名の印象などはいかがでしょうか。

 頃安 「極東産機」という社名・ブランド名が浸透していましたから、なかなか慣れないという声もありますが、一方で「先を見据えた思い切った決断だ」と評価する声もいただいています。

 また、取扱商品すべてを一斉に新社名のロゴに変更することもできませんので、商品によっては旧社名のロゴが併用する形となりご迷惑をお掛けしております。お客様のご厚意に甘えつつ、切り替え作業を続けていきます。

――最後に新生「KLASS」の次なる目標をお聞かせください。

 頃安 これまで当社は100億企業を目指してきました。創業75年でようやくそのレベルにまで達することができました。

 私自身は5年後の創業80周年を見据えた中期ビジョンを策定しましたが、若手社員から創業100年を見据えた提案を受けたことで、次の世代へのバトンタッチも踏まえて「100年企業」を目指していきたいと思っています。KLASSの今後の発展にご期待ください。

 ――ありがとうございました。(聞き手・善明剛史)

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