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2025年10月3日
サンゲツ 「内製DX」を推進 社員自作アプリが300件を突破


AppSheet成果共有会(社員が開発したアプリを発表し、表彰を行う社内イベント)の様子

 (株)サンゲツは、DX推進の一環としてGoogle提供のノーコード開発ツール「AppSheet」を活用し、社員自らがアプリを開発、このほど作成・実装されたアプリ数が300件を突破した。

 同社は、2020年5月に発表した長期ビジョン【DESIGN 2030】において、目指す企業像を「スペースクリエーション企業」と定め、その実現に向けた基盤として人的資本とデジタル資本を位置付けている。さらに、2023年5月に発表した現中期経営計画【BX 2025】では、重点施策の一つに「デジタル資本の蓄積・分析・活用」を掲げ、ビジネスモデルの変革を見据えた取り組みを実行している。

 この一環として、全社組織横断型のデジタルプロジェクトを推進しており、ロボットによる作業自動化ツール「RPA」や、ノーコードによるアプリ開発ツール「AppSheet」といったIT技術を活用し、業務の効率化と生産性の向上を目指している。同プロジェクトの参加者はシステム関連部署に留まらず、営業や商品開発、人事、ロジスティクスなどさまざまな部門から集まっています。さらに近年は、全社で生成AIの活用も進めている。

 具体的な成果として、2023年1月に発足したAppSheetプロジェクトにおいて作成・実装されたアプリは300件に達し(2025年9月26日時点)、これらのアプリ活用による業務削減効果は推計で年間約1万1600時間に相当する。

 また同プロジェクトを主導するDX部門は、技術的な支援のほか、社内アプリ表彰制度を設けるなど、社員が楽しみながら開発に取り組める環境づくりを行っている。こうした取り組みがデジタル人材の育成につながり、「社員主体のDX」が加速している。
 

■社員のアイデアから生まれたアプリ事例


.サービスクルー配送アプリ

1.サービスクルー配送アプリ
 サンゲツでは、国内インテリア事業において壁装材や床材、ファブリックといったインテリア商材を全国の販売店や建設現場へお届けする配送網を構築している。「サービスクルー配送アプリ」は、各エリアにおける配送担当者(サービスクルー)が、当日の配送順や地図をスマートフォンで確認でき、配送完了後には写真で記録・報告できるアプリ。サービスクルーの活動記録や受注窓口との情報共有に課題を感じていたロジスティクス部門の担当者が開発した。
 アプリ開発により、配送情報がデジタル化され、情報共有が迅速に行えるようになった。その結果、業務での抜け漏れを防ぎ、最適なルートでの配送が可能になるなど、業務効率が大幅に向上した。社会課題となっている物流問題に対し、デジタル活用によって業務を効率化し、配送品質の向上と働きやすい環境づくりに貢献している。
 


就労見える化アプリ

2.就労見える化アプリ
 「就労見える化アプリ」は、社員一人ひとりの勤務時間や年次有給休暇の取得状況を可視化するアプリ。マネージャーが部下の勤怠状況を把握するツールはあるものの、積極的に情報を取りに行く必要があったため、より手間なく簡単に把握できるよう、部署のマネジメント支援ツールとして開発した。
 社員は自身の勤務状況をタイムリーに把握することで、社員が主体的に業務をコントロールでき、生産性向上とワークライフバランスの実現につながっている。また、マネージャーはチームの勤務状況を把握し、業務分担の見直しや有休取得のフォローなど、チームでの働き方を検討する指針として活用している。

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