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リノベーション

2015年2月12日
リビタ 中古戸建てリノベーション「国分寺の家」竣工


「国分寺の家」


25帖の一体空間のリビング・ダイニング


白をベースにした水回り

 (株)リビタ(南佳孝社長)では、中古戸建て住宅を買取り、建物の機能、価値を向上、再生した上で販売をする戸建てリノベーション事業「HOWS Renovation」において、現在8プロジェクトを推進中であるが、このほど、東京・国分寺市にて計画・施工していたプロジェクト「国分寺の家」が竣工し、関係者向けの竣工見学会を開催した。

 「国分寺の家」は、JR 中央線「国分寺」駅徒歩16分、府中市との境に当たる住宅街に立地。昭和60年9月に建築された、築30年の木造軸組在来工法・2 階建ての住宅である。既存建物は、敷地面積167.12 平米、建物面積116.08 平米と、周辺の住宅よりも広く、築年数は経過しているものの、メンテナンスがキチンと行われて来たため、原状は良好であったが、建築確認申請とまったく違う建物が建っており、従って検査済証がないなど、一部違法状態にあった。そこで同社では、スケルトン状態にして調査解体し、既存建物の該当箇所を是正(建築面積を減少)の上、増築申請・確認を経ることで遵法性を確保するとともに、基礎に鉄筋がないなどの問題点にも対処することで、もともと土地・建物が備えていたゆとりを存分に活かし、新たな個性を備えた住まいとして再生したという。

 「HOWS Renovation」の戸建てリノベーションでは、「自ら丁寧に手を入れる暮らし」をコンセプトに、ストック型社会・循環型社会にふさわしいサスティナブルな住まいのあり方と本質的に豊かな暮らしの提案を目指しており、永く大切に住み継ぐために、耐震・断熱など「構造安全性と環境性能が確保された丈夫なハコ」と「手を入れる余地を残したシンプルで可変性の高い住まい」を提供している。

 「国分寺の家」は、2階には25帖の一体空間のリビング・ダイニングと、セカンドリビングとなる、日当たりのいい大きなバルコニーを配している。水回りは将来のメンテナンスを考慮し、FRP防水仕上げのシンプルな作りとなっているなど、これまでの一戸建て分譲と違って、家の完成品を購入するのでなく、手を加えながら長く住み続ける“余白”を残した、“未完成”の状態であることが最大の特徴である(リノベーション住宅推進協議会が定める適合リノベーション基準を満たした「R5住宅」の認証を取得予定)。

 リビタでは、これまでの住宅が「『完成品を買う』ものとして、広さ、間取り、設備・仕様の画一的な商品が増えたことにより、家に手を入れて育んでいく機会も失われています。そんな現状に対して戸建て住宅のリノベーションを通して、新しい“住まいの価値”の提案に挑戦することで、『日本の家のあり方を、再構築(リノベーション)したい』と考え、ひいては中古戸建ての流通市場拡大に寄与するべく取り組んでいきます」としている。

■参考写真

 リビタの中古戸建て住宅「北烏山の家」(最寄り駅は京王線・芦花公園)。調査解体後、現地で中古戸建てリノベーションに関心がある購入検討者を集めて説明会を開催した。スケルトンにしてみると、在来工法による既存建物の問題点が露わになる。昭和50年に建築されたこの物件では、シロアリ被害やカビの発生、水回りの腐食などがみられたが、こうした問題点に対処しやすいのが戸建てリノベーションの利点であるという。


雨漏り


浴室まわりの腐食


シロアリによる腐食

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