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2025年11月17日
SUMINOE 「フライングフェザー」が日本自動車殿堂の歴史遺産車選出


2025日本自動車殿堂表彰式



 SUMINOE(株)は、戦後間もない時期に、住江織物(現 SUMINOE)の子会社で自動車ボディ製造を手掛けていた「住江製作所」が製造した「フライングフェザー」において、特定非営利活動法人日本自動車殿堂の歴史遺産車に選出された。

 「歴史遺産車」とは、自動車産業、自動車交通、自動車文化の発展に貢献した歴史に残すべき自動車のこと。「フライングフェザーの構想と先進性は、1960年代に一大ブームとなった軽自動車の嚆矢といえるもので、日本の歴史遺産車としてふさわしいものである」と評された。


フライングフェザー

 フライングフェザーは戦後間もない時期に元日産自動車社員の富谷龍一により設計され、住江製作所で製造された軽自動車である。「フライングフェザー」の構想は、戦前から日産自動車の社員であった片山豊と富谷龍一の会話から始まった。昼休みに横浜港を悠々と飛び回るカモメを見ながら、「こんな風に軽々と飛ぶように走れる小型自動車があるといいな」、という片山のつぶやきが発端だったという。戦後になって片山は富谷を訪ね、あの構想を実現しようと焚きつけたところ、富谷は手近な紙にすらすらとスケッチを描き始めた。それは、ホイールを四隅に配置し、エンジンをリアに置いた二座席の屋根のない極めてシンプルでスポーティな車だった。 このような実験的な車はとても日産では作れそうもないとみて、片山は住江織物の子会社である住江製作所にこの軽自動車の製造を持ちかけた。当時、住江製作所は富谷デザインのダットサン・スリフトのボディを受託生産していたが、戦後の復興を斬新な事業で乗り切りたいという希望からこれを受け入れ、十数人のエンジニアを富谷の下に手配した。

 このようにして実現した「フライングフェザー」は、1953年に上野公園で開催された全日本自動車ショウの予行で初めて展示され、翌1954年の第一回全日本自動車ショウで一般公開された。「フライングフェザー」は設計者富谷龍一の「最少の資材と燃料で事足りる自動車を」という思想を具現化したもので、その設計には数多くの新機軸を包含し、時代の先端を行くものも多かったが、当時の日本では、適正な発展が望めないまま約200台の生産をもって終了となった。

 日本自動車殿堂の研究・選考会議では、「富谷の構想は時代の先を走りすぎた面もあり、商業的な成功には至らないまま製造中止となったが、その構想と先進性は1960年代に一大ブームとなった軽自動車の嚆矢といえるもので、日本の歴史遺産車としてふさわしいものである」と高く評価された。

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