写真:株式会社トミタ「OMEXCO(オメクスコ) VOGUE(ヴォーグ)」シリーズ
リフォーム・リノベーション市場が、今後ますます拡大していくことが予測される中で、手軽に空間のイメージを変えられる壁紙リフォームのニーズは、DIYも含めて大きく拡大している。
その一方、壁紙リフォームの課題の1つとなっているのが、剥がしにくさである。壁紙は表層だけが剥がれ、一般的には裏打ち紙が下地に残ることが多い。その裏打ち紙が、例えば破れたり不陸になっていたりすると、その上に壁紙を貼ればきれいな仕上げにならない。また防火壁装が求められる建物なら裏紙を剥さなくてはならないが、非常に大きな労力が必要となる。
剥離性の高いフリース壁紙
ワコアフリースマーク
こうした課題を、一気に解決するものとして期待されているのが「フリース壁紙」である。「フリース壁紙」とは、パルプとポリエステルなどの合成繊維を混合した不職布を用いた壁紙のこと。一般的な壁紙に使われる素材とは違い、寸法安定性に優れ、引裂き強度が強く、伸縮が小さいという特性を有している。そのため施工性が非常に高く、さらにリフォーム時の剥がしの際に、裏打ち紙が残らず、きれいに剥がすことができるのである。
現在、世界の壁紙市場では「フリース壁紙」が主流で、日本にも輸入壁紙を中心に少しずつ「フリース壁紙」の流通量が増えはじめている。ところが、中国やアジア諸国も含めて、世界中で「フリース壁紙」が生産されるようになってくると、前述のような寸法安定性や剥離性といった特性が劣る製品も増えてきた。
そこで(一社)日本壁装協会は、日本の壁紙市場に出回る「フリース壁紙」について、日本独自の規格「ワコアフリース製品規格」を制定、同規格に適合し(一社)日本壁装協会に登録したフリース壁紙を「ワコアフリース壁紙」、接着剤を「ワコアフリース接着剤」とし、それら製品に「ワコアフリースマーク」を表示することで、「フリース壁紙」を安心して選べるようにしたのである。
その規格とは、寸法安定性が接着剤塗布後の幅方向の伸びが0.5%以下(塩ビ壁紙は約1%)、剥離性については基準接着剤(ワコアフリース接着剤)で貼って剥がすを2回繰り返しても裏打ち紙がほとんど残らない、というもの。つまり2度の貼り替え工事でも、きれいに裏打ち紙が剥がれるということである。
(一社)日本壁装協会では、「ワコアフリース」専用ホームページを開設、また「ワコアフリース」の特徴をまとめたPR動画「紹介編」と施工方法をまとめた「施工編」の2本の動画を制作・公開しているので、まずはこの2本の動画の視聴をおすすめする。
この他にも、「フリース壁紙」は環境にやさしいパルプを主原料としたサステナブルな壁紙もあるので、SDGsの観点からも注目を集めている。これからのリフォーム・リノベーション市場に対応する壁紙、そして環境に配慮したサステナブル壁紙として、「フリース壁紙」、そしてその特性が保証された「ワコアフリース壁紙」を活用してみてはいかがだろうか。
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