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2024年5月27日
【連載 カーペットはすばらしい】日本カーペット工業組合
「カーペット」と「じゅうたん」は同じ!?

*プレゼント企画あり


「新訂カーペットはすばらしい」表紙

 「『カーペット』と『じゅうたん』は何が違う?」という素朴な疑問。皆さんも一度は頭に浮かんだことがあるのでは?

 6年前、NHKの「チコちゃんに叱られる!」からその問いが当組合に投げかけられた際には、「『じゅうたん』を英語で言うと『カーペット』」、つまり両者は同じものだと回答しました。

 この回答には組合内で異論も出ましたが、間違いではありません。さらに、敷物の呼称を巡っては、歴史的にさまざまな変遷が見られ、非常に興味深いものがあります。

 このほど当組合の窪田衞技術顧問(元東リ(株))が、一つの考察として「『もうせん』『だんつう』『じゅうたん』の呼称考」をまとめました。今号ではこの一部を抜粋・再構成してご紹介いたします(下記の太字部分)。
  
                     ◆

 「じゅうたん」呼称の由来については、明治初期の舶来の敷物に名付けられた呼び名であるということから、恐らく、ビロードなど厚手のパイル織物としての「絨」と、敷物を示す「氈」や「毯」の文字とを組み合わせて、「絨氈」或いは「絨毯」としたのであろう。

 当時(明治から大正期にかけて)、輸入された敷物といえば、欧米からのウィルトンやアキスミンスターなどの機械織りの長尺の敷物が主体で、このため、「じゅうたん」はこれらのものだけの呼び名だと解釈された。ということは、英語“carpet”(カーペット)という語句も入ってきていたはずで、その和訳として「じゅうたん(絨氈)」を当てたとも考えられる。

 現在、日本では、「緞通」も含めて床敷物の総称としては「じゅうたん」または「カーペット」という語句を用いる。

 昭和の中頃、アメリカからタフト方式の機械が導入され、「タフテッドカーペット」と呼んだことから、従来の機械織りの敷物(ウィルトンなど)を、それと区別するために、「織じゅうたん」と敢えて呼ぶようになった。これがJIS規格の表記である。

 とはいえ、殆どどんな敷物でも「じゅうたん」や「カーペット」と呼んでも通用するのが実情である。


                     ◆

 「魏志倭人伝」や「福翁自伝」(福澤諭吉著)なども登場する呼称考の完全版(約8000字)をお読みになりたい方は、QRコードからアクセスください。紙版(A3二つ折り)を希望される方は組合事務局までご連絡下さい。呼称を通して、カーペットへの理解をさらに深めて頂ければと思います。(日本カーペット工業組合事務局)


「もうせん」「だんつう」「じゅうたん」の呼称考全文


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