
比田孝史 氏
壁紙の商品別構成比は永らく量産市場と言われて久しいですが、インテリア内装材で使用面積が一番大きく、それによる環境改善も十分可能なポテンシャルを持つものでもあります。その価値と優れた商品機能、デザインをお客様にどう伝えるか、どのように認識していただくか。見本帳というマストなアイテムは各社ありますが、それ以上に伝える方法を模索しています。
当社の創業アイテムは「襖紙」で戦後すぐに創業しました。「襖」は紙が主体であり、紙の持つ機能性が風土環境に見事にマッチし、経験と素材から生まれた優れた建具として今に至っています。フレキシブルに空間を変化させることも合理的であり、モジュールで統一された日本家屋の「間(ま)」は、明治時代にすでにブルーノ・タウトにより日本文化の本質として語られています。
高温多湿の環境下、日本人は快適に過ごすために自然を取り込んできました。四季の変化がダイナミックなこの国で、自然に寄り添うことにより、イメージや語彙、文化的な広がりが得られたであろうし、文化になったのではないでしょうか。先に述べたタウトの日本文化の本質は「簡素」「明確」「清純」にあると言い、好むところでしょう。
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