本紙紙面

2024年8月16日配信

【新工場レポート】ナニックジャパン
ウッドブラインドの一貫生産体制を構築
「森の中の工場」として森林再生にも取り組む

森の中に工場を新設
森の中に工場を新設

 インテリアビジネスニュース本紙5月25日号にて既報の通り、ナニックジャパン(株)(代表取締役:甘露寺信房)では、さる5月17日、「森の中の工場(那須工場)」敷地内において、杉の苗木1000本の植樹を実施した。同社では、その後も取引先などを対象に記念植樹を行ってきたが、このほど本紙も工場取材にあわせて記念植樹に参加した。植樹エリア「千本杉の森」内の苗木の列に40センチほどの高さの杉の苗木を植え、名札を取り付け、苗木が大木に成長する姿に思いを馳せた。

「千本杉の森」
「千本杉の森」

     「千本杉の森」案内板                本紙の植樹
     「千本杉の森」案内板                本紙の植樹

 同社が埼玉県戸田市に分散していた生産拠点を栃木県那須塩原市の新工場に統合・移転したのは、今から約2年前の2022年5月のこと。当初は那須塩原市から企業誘致用の工業団地内への建設を勧められたそうだが、「木」を活用するナニックらしい工場を新設すべく、約5ヘクタールにもおよぶ森林を工場用地に選んだ。しかもこの森林、長年人の手が入らずに放置され荒廃していたという。そこで地元の森林組合の協力を得て、倒木の除去や枯木の伐採、間伐、除伐、遊歩用の小径の整備を行うなど、森を蘇らせながら自然・生物と共存する工場を目指して建設したとのことだ。

 さて、まさに「森の中の工場」という呼び名がふさわしい那須工場は、木材などが保管される倉庫棟(2棟)と製造指示などを司る事務所棟、木材の加工を行う「加工棟」、塗装を行う「塗装棟」、そして最終組立を行う「組立棟」の4棟で構成されている。倉庫棟から材料を「加工棟」に移して加工、それを「塗装棟」で塗装、最後に「組立棟」で仕上げるという一連の製造の流れに沿って各棟が配置されている。

 また工場機能を持つ3棟は、計画当初は鉄骨造で建設される予定だったそうだが、こちらもやはり「木」を使うナニックらしい工場ということで木造の建屋となっているのが大きな特徴だ。

ナニックらしい木造の建屋
ナニックらしい木造の建屋

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