とりい書房は、(株)ハウジングエージェンシーの創業者・三島俊介氏による、マーケティング理論や出版事業、インテリアスクール経営などのノウハウをまとめたビジネス書「宍道湖のほとりから翔びたって」(三島俊介著)を、このほど発刊した。
同書は、タイトルのイメージとは異なり、本格的な住宅・インテリア業界向けのビジネス書である。著者の三島氏も書籍冒頭で語っているとおり、当初は「自伝」のつもりで書き起こしたそうだが、「仕事人間」を自認する三島氏は執筆しているうちに方針を転換、就職してから会社設立、その後の事業拡大など自らのビジネス人生を前半に、「自伝」的な要素は後半に掲載するという、集大成的な内容となっている。
その概要は、前半部分では、第1章として当時はまだ社会的に認知されていなかったマーケティング理論との出会いやその師匠たちの教え、またマーケティング理論の具体的な活用方法として、顧客リストを元にした営業活動「リスト・イズ・ベスト」の実践方法といったノウハウが多彩に盛り込まれている。
続く第2章では、(株)ハウジングエージェンシーの創業とインテリア業界への参入、インテリアコーディネーター資格試験との出会い、スクール事業の立ち上げと事業拡大などを、当時の住宅・インテリア業界の情勢を含めて語っている。また事業発展に欠かせない要素だった出版事業についても、「安心工務店」や「積水ハウスのヒューマン営業」、「インテリアコーディネーター資格試験問題徹底研究」などベストセラーとなった数々の書籍について、企画の裏話も含めて紹介している。
後半の第3章では、親の生い立ちから三島氏自身の幼少期、少年時代、学生時代などのエピソードが語られている。その中で、特にわすれられない人物との思い出話も掲載されている。まさに三島氏の人生を辿るような、読み応えある一冊となっている。
価格は1200円(消費税別)。四六判・ソフトカバー。全276ページ。
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