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2026年3月25日
【シリーズ インテリア専門店の販促を考える 第2回】
海――商圏を決められない専門店は勝てない

勘ではなくデータに基づき分析する

 その詳細な商圏設定のために必要なこととは何か。多くの専門店経営者が陥るのが、長年の商売経験に基づく「勘」に頼ることだ。

 変化の激しい今、「勘」で乗り切れるほど甘くはない。しっかりとしたデータに基づく分析が不可欠である。

 具体的には、築年数分布、持ち家比率、所得水準、競合店の位置、OB顧客の集中エリアなどがあげられる。

 その中で、現時点ですぐにはじめられるデータ分析がOB顧客の集中エリアである。

 ある専門店が実践している作業を例にすると、過去に販売実績のあるOB顧客の住所を地図上にマッピングしていく。それが積み重なっていくと、実際にどのエリアで成約率が高いのか、どの住宅タイプで販促の効果が現れているのかが明確になってくる。

 まさにマッピングが集中している場所こそ、現在の実際の商圏ということになる。この商圏の内容を徹底的に分析することで、自社が販売できている顧客タイプ、すなわち自社の「勝ちパターン」が見えてくるというわけだ。その逆に、反応していない顧客タイプ、エリアも明確になる。それはそれで、なぜ反応しないのかを考えるきっかけにもなる。これこそ、勘ではなくデータに基づく分析である。

 OB顧客のマッピングは、かつてはゼンリン地図などで作業する必要があったが、今ではグーグルマップで手軽に作業ができる。商圏分析の手始めとしておすすめしたい。

商圏を定めるということ

 商圏を明確にするということは、同時に「狙わないエリア」を決めることでもある。巨大漁船のようにすべてを取りに行くことはできない。地域密着型インテリア専門店だからこそ、自社がもっとも力を発揮できるエリアを定める必要がある。

 海が決まれば、
・配布エリアが明確になる。
・訴求内容が具体化する。
・予算配分に根拠が生まれる。
・キャッチコピー、営業トークに一貫性が生まれる。

 その結果、販促は散弾(投網)から精密射撃(一本釣り)に変わる。

商圏設定は販促の第一歩である

 設計なき販促は単発で終わり、設計ある販促は地域に資産を残す。商圏を定めることは、単に集客効率を上げることではない。自社はどの地域に価値を提供する存在なのかを定義することでもある。

 販促とは告知活動ではなく、地域の需要を読み解き、創造する仕組みである。

 次回は「魚」、すなわちターゲット設定について掘り下げる。「海」が決められなければ「魚」も決められない。そして「魚」を決められない販促は、いつまでも反応が悪い理由を環境の責任にする。


■【シリーズ インテリア専門店の販促を考える 第1回】
「販促」とは需要創造の仕組みづくり
設計思考への転換


■【シリーズ インテリア専門店の販促を考える 第2回】
海――商圏を決められない専門店は勝てない



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