――最後に「Bio -engineered textiles(バイオエンジニアリングテキスタイル)」について。
Bio-engineered textiles
南村 こちらはまさにハイテクノロジーなカテゴリです。さまざまな最新技術が提示されていますが、メインとなるのが生分解性繊維、いわゆる土に還るテキスタイルです。
通常、化学繊維は土に還ることはありませんが、最新のテクノロジーによって化学繊維でも生分解性の特性をもつことが可能になってきました。そうした革新的なテキスタイルが提案されます。
余談ですが、これまでの家具は名作として100年残るデザインを考えてきましたが、これからは100年後には土に還って何も残らないような家具をデザインしなくてはならないとヨーロッパの若い家具デザイナーが話していました。
そうしたヨーロッパのデザインに対する考え方の変化も感じてもらえればいいなと思います。
――カラーについてはいかがでしょうか。
カラーパレットのイメージ
南村 天然素材中心ですから、やはりカラーは原料そのもののカラーになります。今回はカテゴリごとにカラーパレットを用意するのではなく、サステナブルで「新しい感性」という大きなくくりの中でカラーが設定されているのも特徴です。
――この他、見どころがありましたらお聞かせ下さい。
南村 2020年のトレンドエリアで展開されたフランクリン・ティルによる「FUTURE MATERIALSLIBRARY」が、今回は規模を拡大して行われる予定です。未来の素材、最新のリサイクル技術が多彩に展開されます。これを見るだけでも、ハイムテキスタイルに行く価値があるのではないでしょうか。
日本にいるだけでは世界の状況を感じとることはできません。これからの日本のテキスタイル業界や市場のためにも、ぜひハイムテキスタイルの会場に足を運んでください。
――ありがとうございました。(聞き手:善明剛史)
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