デュフィ
パナソニック汐留美術館で、「ラウル・デュフィ 絵画とテキスタイルデザイン」展が、12月15日(日)まで開催されている。
フランス・ノルマンディのル・アーヴルに生まれたラウル・デュフィ(1877〜1953)は、絵画史的には「野獣派」(フォービズム)に分類される画家であるが、華やかで明るい色彩と軽妙な筆致の作風が、現代でも多くの人を惹きつけており、「色彩の魔術師」と言われている。音楽をモチーフにした数々の作品が有名で、我が国では戦後、小中学校などで使う音楽の教科書の表紙でおなじみ。
また、デュフィは、リヨンの絹織物製造業者ビアンキーニ=フェリエ社のため、数々のテキスタイルデザインも手がけ、鮮やかな色彩と大胆なモチーフの布地が、当時の上流階級の女性たちを魅了した。
テキスタイル作品展示
今回の展覧会では、モダンで優美な絵画だけでなく、モードの帝王ポール・ポワレが使用した絹織物を含む、デュフィのテキスタイルデザイン関連作品が一堂に展示。ビアンキーニ=フェリエ社の貴重なコレクションを引き継いだデュフィ・ビアンキーニから出品されたデザイン原画や下絵、試し刷り、復刻生産されたテキスタイルによる衣装などの展示を通じて、絵画とテキスタイルというジャンルを軽やかに越境しつつ、デュフィが目指した表現の本質や作品に付随する装飾性の意義に迫るものとなっている。
ちなみに、かつてクリスチャンフッシュバッハ社からラウル・デュフィ作品を使ったインテリアファブリックコレクションが発売されたこともある。
入場料は、一般1000円、65歳以上900円、大学生700円、中高生500円(小学校以下無料)。水曜日休館。詳しくは公式ホームページから。
テキスタイル作品展示
|
|