「100歳時代の未来住宅」外観
(株)LIXIL住宅研究所(加嶋伸彦社長)は、コンセプトホーム「~人生100歳時代の未来住宅~五世代」のレジリエンス(強靭)機能を強化し、同社が運営する「アイフルホーム」インターネット販売サイト「web housing」を通じて販売開始した。
LIXIL住宅研究所は、地球温暖化、少子高齢化問題、エネルギー問題などの社会課題を解決するため、定期的にコンセプトホームを建築し、新たな住まい方の提案を行ってきたが、2018年7月には、人生100歳時代と言われる長いライフステージの中で住宅に求められる機能は住まう人の年代ごとに変化すると考え、これに対応した住まい『〜人生100歳時代の未来住宅~五世代』を発表した。
今回発売する『〜人生100歳時代の未来住宅~五世代』は、コンセプトはそのままに、近年多発する地震・台風などの自然災害に対して強く、万が一ライフラインが断線しても復旧まで自立した生活が可能になるレジリエンス機能を強化。提案は「4世帯がつながる家」「未来に受け継ぐ家」「IoTで進化する家」「からだを鍛える家」という4つで、今回加わったレジリエンス機能の強化により、人生100歳時代に、五世代4世帯がともに元気に暮らせる住まいを実現したとしている。
プランは、「五世代4世帯向け」「四世代3世帯向け」の2プランで、要望により一部プランの変更も可能。間取りは、共有スペースである「コネクティング・フロア」と、住まう世代ごとに使いやすいよう、ライフステージに合った提案を盛り込んだ世代別の4ユニットに区分けされている。
「五世代」の五世代4世帯プラン
Unit1(85歳世代:高齢者世代)では、あえて階段などの段差を設け、普段の生活の中で昇り降りする機会を作ることで、足腰を鍛えられる。Unit2(65歳世代:充実世代)は、まだまだ元気な年齢で、各年代の中でも家にいる時間が多くなるため、同居世帯を見守りやすい配置になっており、万が一介護が必要になった場合にも、玄関からスロープで段差を通らずに入ることができる。Unit3(45歳世代:働き盛り世代)では、Unit内に浴室・トイレ・キッチンを設け、ライフステージの変化などにより、Unitに空きが出た場合、簡単な間取り変更により賃貸物件として貸し出したり、民泊に利用したりできる。2階に配置されるUnit4(25歳世代:子育て世代)では、子育て世代が住まうことを考慮し、床には子供が騒いでもケガしにくく、階下に音が響きにくい、クッション性のある床材を採用。さらに、子どもの基礎的な運動機能を向上させる様々な運動プログラムを実施できる工夫を盛り込んでいる。
このほか、耐震+制震システムでは、最高等級の耐震等級3相当の耐震性能に加え、地震エネルギーに対する吸収性能が高い「粘弾性体」で家全体を丸ごと包み込むことにより建物全体がダンパーの役割を果たす。また、停電や災害などでライフラインが途絶えた際には、太陽光発電・蓄電池で、照明やテレビ、冷蔵庫など、生活に必要な最低限の電力を確保。災害時に強いLPガスも設置されている。電気代については、再生可能エネルギーとなる太陽光発電、蓄電池を備え、通常時には、多世帯が同居することでエネルギー・資源のムダ使いを減らすことができる(同社試算では、年間光熱費は、4世帯が別居の場合と比へ、約半減させる結果となったという)。
さらに、住まいを構成する様々な建材や家電など生活のあらゆるものをつなげ、毎日をもっと便利にするリンクシステムIoTホームLink 「Life Assist」により、スマートフォン、タブレットで家電製品や玄関ドアの施錠の遠隔操作でき、家のエネルギー状況も、部屋ごと、電気機器ごとに使用状況を確認でき、効率よく節約できる。
なお、インテリアの面では、空気・湿度環境、健康維持をサポートする室内環境を作るため、建物内の空気と湿度を管理する様々な工夫を採用。花粉やダニなどのアレルゲン物質を抑制する抗アレルゲンタイル、光触媒により有機化合物やウィルスなどを分解・除去する抗アレルゲンフロア、湿度変化によって増減する相対湿度を安定化してくれる調湿石膏ボード、卵の殻から作った、調湿・消臭機能のある調湿壁紙が使用される。
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