企業ブースについて |
越川 |
昨年は、ダマスク柄とタフタフロッキーのオンパレードだったけど、今年はだいぶ特徴が薄れた印象でしたね。バリエーションが増えたと言うか・・・。 |
ヒデキ |
シェイプされていんてるんだろうね。ソフィスケイト(洗練)されている。色を使わずにテクスチャーや織り構造を前面に出した生地が上手に使われていたし、両極端なものをコーディネートしてたね。 |
越川 |
去年のトレンドブースで出はじめた民族デザイン、いろいろな所で使われていましたが、それもやっぱりモダンやエレガンスと組み合わせて、はじめてカッコよさが出ますよね。 |
ヒデキ |
エレガンス系のダマスクやボタニカルデザインもビックパターンでモダンに見せるようになったね。 |
越川 |
ビックパターンで見せるために出たテクニックの一つとして、インクジェットなどのデジタルプリントも増えていますね。テクスチャーで言えば、クロコ柄は特に目につきました。去年あたりから出ていたけど、今年は特に多かった。 |
ヒデキ |
クロコ柄は上質感を出すのにもって来いなんだろうな。 |
越川 |
レースは去年までオーガンジーが多かったのが、今年は少し変化が出てきましたね。 |
ヒデキ |
そう、メッシュ系が多かった。メタル入れたり、とんでもない大きな格子だったり。縫製所が泣いちゃうな。 |
越川 |
メッシュは本当に多くなった。あれ掛けてもスケスケで中が丸見えですよね。 |
ヒデキ |
結局トレンドブースでもあったけど、ハニカムにレーザーカットされている生地だったり、ロン・アラッドの横から向こうが見える椅子だったり、“透明感”がトレンドの一つのキーワードなんだよね。 |
越川 |
カラーは全体的に地味になりましたね。ダークトーンを中心に、パープルとイエローでアクセントにしている程度。 |
ヒデキ |
ここ2年言われていた、トレンドとしてのイエローが実際使われ出した感じだね。所ジョージさんの沖縄の家もイエローの壁にイエローのソファだったし。関係ないか・・・。 |
越川 |
パープルは去年はエレガンスの象徴として使われてた印象だったけど、今年は明らかにアクセントカラーとして使われてますね。 |
ヒデキ |
エレガンスにもモダンにも使える、便利な色なんだよね。何よりもオシャレ見えるし。ブースで気になるところあった? |
越川 |
去年出なかったJABが復活しましたね。 ビックネームが帰ってくると、やっぱり華やかになる。スペース的にもダントツの大きさですし。 |
ヒデキ |
ここも綺麗なパープル使ってたね。イエローやゴールドを上手にからめて、チャコールで締めていて、カッコよかったな。 |
越川 |
ADOもビックパターンのインクジェットプリントで、かなり目立ってましたね。 |
ヒデキ |
カーデザイナー起用だもんなー、気合入ってるよ。 |
越川 |
日本企業も数社出ていましたけど、日恵装飾はトレンドセッターに生地を多くチョイスされているだけでなく、ブースも特に目立っていましたね。 |
ヒデキ |
出展3年目の今年も去年にも増して引き合いが多く、結果が出る年になりそうだね。南村社長が、「織りやすいもの、縫いやすいものを作る世の流れの中で、生地としての完成度の高いものを作っているだけ。欧米向けに特別なことはしていません。欧米のデザイナーが防炎の効かないウルフ・モリツの生地をクッションやスローだけでも使いたがる、そんなものを作りたいんです。」っておっしゃってたけど、ヒデキ感動したな。 |
越川 |
機能重視の日本のインテリア業界に対するアンチテーゼですね。 |
ヒデキ |
他にも、アパレルから新規参入の「マルナカ・テキスタイル」や老舗の「鈴寅」も3号館(メインフロアー)で頑張っておられたのが、うれしく思いました。 |
越川 |
ブラインドメーカーの「ニチベイ」も今回初出展しましたが、欧米には無い特殊機構を武器に100社近い引き合いを受け、初年度としては高い成果を収められたようです。 |
ヒデキ |
METACOも大型のチェーン式ロールスクリーンを前面に出展しており、注目を集めてたね。大味な欧米のブラインドメーカーに対して、きめ細かな特殊機構を持つ日本のブラインドメーカーの技術は、まだまだシェア拡大の可能性を秘めているよね。 |
越川 |
日本のインテリア業界も世界にどんどん進出してほしいし、その為に国のバックアップも必要なんだと思います。この業界では、欧米ではまだまだ日本から物を買うことが定着していないですしね。 |
ヒデキ |
目立って購買意欲の旺盛な国もここ数年、中東やロシア、ギリシャと変わってきたように、供給国の分布図も日本が近い将来変えてくれるんじゃないかな?そうだといいけど。 |