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特集

2018年8月8日
NIF 「遮光1級」を5段階に分類
新試験方法「遮光カーテンの遮光評価方法」を導入



 (一社)日本インテリアファブリックス協会(NIF・永嶋元博会長)は、カーテン、および布製ブラインドの機能表示の1つである「遮光」(1~3級)について、市場からの厳密な機能表示の要望に対応し、「遮光1級」を5段階に細分化させた。

 従来の「遮光」は、「カーテンの遮光性能試験方法」(JIS L 1055)A法(照度計を用いる方法)によって測定、遮光率99.40%以上を「遮光」の適合品とし、さらに遮光率99.99%以上を「遮光1級」、99.80%以上99.99%未満を「遮光2級」、99.40%以上99.80%未満を「遮光3級」という形で等級分けしている。また、それぞれの状態表現として、「遮光1級」は「人の顔の表情が識別できないレベル」、「遮光2級」が「人の顔あるいは表情がわかるレベル」、「遮光3級」が「人の表情はわかるが事務作業には暗いレベル」とされている。

 現状は、このような照度計を用いた評価方法となっているが、人間の視覚は非常に敏感で、かすかな光さえも捉えることもできる。従来の照度計を使用した試験方法だけでは、そうした人間の非常に繊細で敏感な視覚を必ずしも納得させられないケースも多い。特に「遮光1級」については、遮光率99.99%以上というかなり高い精度を表示していることから、消費者の期待値も高くなり、少しでも明かりが漏れたりする場合はクレームにつながるケースも生じていた。

 そうした状況の中、NIFでは、「遮光1級」に関して、新しい試験方法を導入し、より細分化した5段階表示を実施したのである。
 その新しい試験方法が「NIF法」(特許 第5437308号)に基づく「遮光カーテンの遮光評価方法」。この試験方法のポイントは、照度計ではなく、目視、すなわち人間の目で実際に見た状況に応じて等級を決定していくというも。その目視度合によって、「遮光1級A + +」(エー・プラスプラス)、「遮光1級A +」(エー・プラス)、「遮光1級A」、「遮光1級B」「遮光1級C」という5段階に分類される。

 見た目の状態説明については、「遮光1級A + +」は「生地からほとんど光を感じません。」、「遮光1級A +」は「生地からわずかに光を感じます。」、「遮光1級A」は「生地から光を感じるが、生地の織り組織や色は分かりません。」、「遮光1級B」は「生地から光を感じ、生地の織り組織や色も分かります。」、「遮光1級C」は「生地全体は薄明るく見えるが、人の表情が識別できない暗さです。」とされている。
 以上のように、より厳密に、人間が実際に感じるイメージをもとにして評価したのである。
 ちなみに、最高等級の「遮光1級A + +」は、ラミネートコートのような特殊なカーテン以外は取得が難しく、一般的なものでは「遮光1級A +」や「遮光1級A」が最高レベルになってくるだろう。


■「NIF法」(特許 第5437308号)に基づく「遮光カーテンの遮光評価方法」

 また、見本帳やプライスカードで掲載されるマークの表示であるが、例えば遮光マークの右下、あるいは真下に、等級が文字で表示されるようになる。
 NIFでは、この新しい「遮光1級」基準の使用について、NIFの正会員、賛助会員に限定して運用していくとしている。

 今年、各ファブリックスメーカーから発行されるオーダーカーテン見本帳から、順次新たな基準が導入される予定である。NIFとしては、早期に業界全体への周知徹底を図っていくとのこと。
 「遮光」に対して、高い要求をするような消費者に対しては、この新基準をもとにした提案をおすすめしたい。
 なお従来の「遮光2級」、「遮光3級」は継続される。


プライスカードや見本帳での表示方法

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