
ARCによる「川島織物・帯図案アーカイブ」。2025年11月現在、約1230件がデータとしてアーカイブされている
(株)川島織物セルコンと立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)は、川島織物セルコンが創業当時より制作した図案や織物のデジタルアーカイブ化と活用に関する共同研究契約をさる10月10日に締結した。
同共同研究において、立命館大学ARCは、川島織物セルコンが明治から昭和中期にかけて制作した帯の図案約5000点を高精細デジタルデータとして記録し、長期的保存と利活用を可能にする知的基盤の構築を目指す。また、明治22(1889)年に開館した染織文化とデザインを紹介する日本最古の企業博物館「川島織物文化館」が所蔵する染織品のデジタルアーカイブ化も予定している。
これにより、史料の物理的劣化や散逸のリスクを大幅に低減し、体系的な整理や研究分析を実現する。川島織物セルコンは、長年蓄積してきた膨大な図案・織物資料をデジタル化することで、貴重な文化遺産を安全かつ持続的に保存し、次世代に継承することが可能になる。また、過去の意匠やその表現技法を理解し、現代的なデザインや製品開発に応用する創造的基盤にもなる。
今後は2026年4月に開設予定の立命館大学デザイン・アート学部・研究科の教育とも密接に連携していく予定である。
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