
アウトドア・インドアの提案
今年の開催テーマは、「Heritage Forward(受け継がれる遺産を未来へ)」。出展企業の多くは、代々続くファミリー企業であり、長い歴史の中で培われた高い技術力や職人技を有している。会場では、そうした技術をベースにした新素材開発、高機能化、サステナブル、新技術の数々が提案された。
特に目立ったのが、機能性の高度化だ。これまで主にコントラクト向けで展開されてきた防炎性能、耐久性、メンテナンス性に加え、抗菌、吸音といった高機能素材を住宅市場へ展開する動きがみられた。
それに関連して、「インドア・アウトドア」というコピーも各ブースで多用されていた。高機能なアウトドアファブリックを、やわらかく上質に仕上げることで、インドア空間へ提案していこうという潮流だ。

リネンファブリック
また、サステナブルの視点からは、リネンやウールなど自然素材の提案も目立った。単一素材100%ではなく、異素材を細かく混紡することで、多彩なテクスチャー感を表現する動きもみられた。
このほか、デジタルプリントに特殊インクを組み合わせ、柄を立体的に表現する技術なども提案された。いずれも、メーカーならではの開発力を感じさせる内容だった(詳細は次号にて紹介予定)。

ラウンジスペース「エセドラ」
今回より、新会長にマルコ・パラヴィチーニ氏が就任したことを受け、交流や情報発信力強化を意識した新たな取り組みも行われた。
その1つが、ラウンジスペース「エセドラ」の新設だ。建築家クリスティーナ・セレスティーノ氏のデザインによるもので、ソファー、床、壁、間仕切りなどにグリーンを基調としたテキスタイルを使用。商談や交流の活性化を目的に、リラックスできる空間が演出された。
さらに、主要メディアパートナーであるINTERNIとのコラボによる新企画「INTERNI.PROPOSTE AWARD2026」も初開催。家具メーカーと同展出展企業によるプロジェクトを表彰するもので、素材見本市にとどまらず、空間提案やデザイン発信へと領域を広げようとする動きを感じさせた。
(次号へつづく)
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