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2020年6月25日
【特集 インテリアビジネス研究】 森熊(愛媛県松山市)
「WALLPAPERHOUSE」を拠点に住宅メーカーへ営業開発
新しい卸問屋の在り方とは


WALLPAPERHOUSE松山の店内


ショップ外観

 インテリア・内装業界における卸問屋の役割とは、取引先である内装業者から資材の注文を請け、それをメーカーに発注して現場に納品、必要に応じてその現場に職人を投入するといった形が一般的だろう。卸問屋は流通の中間に位置するため付加価値の提供が難しく、メーカーからは値上圧力、内装業者からは値下圧力にさらされ利益が圧迫されることになる。

 愛媛県松山市に本社を構える(株)森熊(大塚紳哉社長)は、従来の問屋が担っている役割を超え、住宅メーカーや設計事務所など建築の上流工程にアプローチすることによって付加価値を高める取り組みを実行するインテリア卸問屋である。

 「我々の本来の強みは、建築の上流工程にも下流工程にも関与が可能なことです。上流工程での商品選定から施工にいたる建築全体の工程をコーディネートすることで内装業界、そして建築業界をアップデートする。それが新しい問屋の在り方だと考えています」と大塚紳哉社長は語る。

 (株)森熊は来年2021年に創業百周年を迎える四国を代表する地場問屋で、松山本社の他、高松支店、徳島営業所、高知営業所を展開、四国エリア全域をカバーしている。

 長年にわたって内装業者へのサポートを行ってきた同社だったが、今から7年前の2013年、松山市内に一般ユーザー向け壁紙専門店『WALLPAPERHOUSE(ウォールペーパーハウス)』をオープン、その後2年のうちに高知市、徳島市、高松市に出店し大きな注目を集めた。

 「オープン当初は、DIY提案によって壁紙を雑貨のように販売することをメインにしてきました。これによって壁紙の価値が高まり、壁紙市場が活性化すれば取引先の内装業者さんに還元できるという狙いもありました。ところが2015年に4店舗目の高松店を開設する頃まではDIYのお客様が多数押し寄せていましたが、そうした意識の高いユーザーが一巡するとあとが続かなくなります。やはりマジョリティが壁紙の楽しさを理解しなくては市場が広がりません。マジョリティを啓蒙するにはどうすれば良いかと考えたときに工務店へのアプローチの必要性を強く感じました」



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