特集

リノベーション

2022年4月19日配信

リノベーション協議会 新たに「R1住宅エコ」基準を策定

リノベーション・オブ・ザ・イヤー受賞作品より省エネリノベーション住宅事例イメージ(左:株式会社インテリックス、 右:株式会社大城)
リノベーション・オブ・ザ・イヤー受賞作品より省エネリノベーション住宅事例イメージ(左:株式会社インテリックス、 右:株式会社大城)



 (一社)リノベーション協議会は、優良なリノベーションの品質基準を満たす「適合リノベーション住宅(R住宅)」制度において、省エネリノベーションの普及および標準化を目指し、新たに一定の省エネ基準を満たしたリノベーションマンションに発行される「R1住宅エコ」基準の策定を行い、今年6月より登録を開始する。

 政府は2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、2030年度に「家庭部門」のエネルギー由来のCO2排出量を2013年度比で66%削減する目標を掲げている。住宅対策の方向性としては、2030年に「新築される住宅・建築物についてZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能が確保され、新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が導入されていること」、2050年に「ストック平均でZEH・ZEB基準の省エネ性能が確保され、導入が合理的な住宅・建築物において太陽光発電設備等の再生可能エネルギーの導入が一般的となること」という目指すべき姿を描いている。この住宅のあり方の実現に向け、2025年までの省エネ適合基準への義務化、2030年までの省エネ基準のZEH水準への引き上げといった施策が予定されている。

 一方で、現在の住宅ストックのうち現行の省エネ基準を満たしているものは10%程度しかないと言われている。そんな現状を受け同協議会では、住宅ストックの省エネ化がカーボンニュートラル実現に向けて必要不可欠であると考え、業界として先行して省エネリノベーションに取り組み、 いち早く住宅ストックの断熱化、省エネリノベーション住宅の普及推進を図るために「R1住宅エコ基準」の策定を実施した。

 「R1住宅エコ」の基準は、外皮平均熱貫流率(Ua値)とし、最低基準を住宅性能表示制度における断熱等性能等級4の要求値とし、性能値が高いものについては、3段階の★マークにてその性能を表示する(R1エコ基準★(ワンスター)、R1エコ基準★★(ツースター)、R1エコ基準★★★(スリースター))。また登録に当たっては、外皮平均熱貫流率(Ua値)を求めた計算書や画像をデータ登録することを必須とする。当然ながら優良なリノベーションの基準である『R1住宅』基準を満たすことを求める。

 なお「R1住宅エコ」は、家庭で消費するエネルギーの約28.6%を占める冷暖房負荷を削減することが可能。その効果は国交省の試算によると、昭和55年基準の断熱性能の住宅をR1エコ基準★と同等程度の断熱等級4へリノベーションすると冷暖房エネルギー消費量が約35%削減、平成4年基準の断熱性能の住宅では冷暖房エネルギー消費量が約24%削減される。さらに「HEAT 20」によると、R1エコ基準★と同等程度の断熱等級4の住宅を、R1エコ基準★★と同等程度のUa値である「G1」基準へリノベーションすると年間暖房負荷が約40%削減、R1エコ基準★★★と同等程度の「G2」基準へのリノベーションでは年間暖房負荷が約55%削減される。



■リノベーション協議会 内山博文会長コメント

内山博文会長
内山博文会長

 日本の住宅の省エネ性能については、世界的に見てもその基準や考え方が遅れていると言われております。化石燃料をいかに消費せずにエネルギーの自立を目指すのはSDGsの観点からも急務であり皆様の生活をより豊かなものへと導いてくれるはずです。既存ストックのリノベーション住宅の世界でも断熱化省エネ化を推進することで、 住宅ローンの金利優遇や税制優遇など事業者や消費者メリットなどにもつなげるように推進を図ってまいりたいと思います。

リノベーション協議会のホームページ
https://www.renovation.or.jp

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