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「ELLE DECOR」のようなブース

雑誌に見立てて『AC』を訴求

　JAPANTEXタイアップ企画の「インテリアのプロが選ぶお薦め商材コンテスト」受賞商材紹介。同企画の最後に登場するのは、前号に引き続き銅賞を獲得したサンゲツのオーダーカーテン見本帳『AC』である。

　インテリア雑誌「ELLE DECOR」との協力により、ブース全体を雑誌に見立てて、オーダーカーテン見本帳『AC』を大々的に訴求したサンゲツブース。とりわけ来場者の印象に強く残ったのが、雑誌の見開きページをイメージして設えられた、6つのライフスタイルシーンの展示だった。
　そのスタイリングを手掛けたのは、「ELLE DECOR」でも活躍中のインテリアスタイリストの窪川勝哉氏。『AC』の巻頭で提案している6つのインテリアシーン「refined」「lovely」「cheerful」「social」「friendly」「silent」が窪川流にアレンジされた。カーテンをはじめ、壁紙、ソファ、クッション、テーブル、食器類、照明、植物などなど、さまざまなアイテムを取り揃えてライフスタイルシーンをつくり上げていた。カーテンだけをピックアップするのではなく、空間全体の中に溶け込むカーテンの魅力を演出した、ユーザー目線の提案が高く評価されたということだろう（窪川氏のブース提案詳細については、サンゲツホームページで確認できる）。

オーダーカーテン見本帳『AC』

　こうしたライフスタイルシーンを中心とした考え方こそ、『AC』のもっとも重要なコンセプトである。

　これまでの一般的なオーダーカーテン見本帳は、当然ながらカーテンをメインとした構成になっていた。しかし、ユーザーにとっては、どのような暮らし方をするのかがもっとも重要で、カーテンはそうしたライフスタイルシーンを彩る一要素に過ぎない。『AC』では、このような視点を取り入れ、見本帳巻頭に、JAPANTEXでも展示した6つのライフスタイルシーンを紹介、カーテンをはじめとするトータルコーディネート空間を提案した。そしてそのシーン提案には、それぞれのシーンのコンセプトに合致した家具や書籍、時計、食器類といったカーテン以外の写真も多彩に掲載したのだ。

　オーダーカーテンの見本帳でありながらカーテン以外の写真が単独で多数掲載されるのは珍しいケースだが、これによりユーザーは、自分が求めるライフスタイルシーンをイメージしやすくなり、そのイメージに合ったカーテンを見つけやすくなる。こうした見本帳のコンセプトをそのまま再現したのが、JAPANTEXでの展示だったわけだ。

　ちなみに『AC』の提案する6つのライフスタイルシーンは、春の朝をイメージした「refined」、初夏の昼下がり「cheerful」、あるいは冬の夜に一人で過ごす空間「silent」といった具合に、季節感と時間軸が表現されている。ストーリー性を持たせることで、より自分が求めるライフスタイルを見つけやすくしているのだ。

　もちろん、このようなシーン提案は、ユーザーだけでなく、プロである専門店やICにとっても、ユーザーに提案する上でのヒントになってくる。その意味では、今回のＪＡＰＡＮＴＥＸにおいて、同じコンセプトで「ELLE DECOR」の解釈によるトータルコーディネート空間が提案されたことは、イメージを増幅させる上で大いに役立ったのではなかろうか。ぜひ見本帳のシーン提案と比較していただきたい。

　さて、『AC』は、ライフスタイルシーンからカーテン選びをはじめることを前提にしていることから、収録されている生地は、どこから選んでも対応できるように基本性能が高いという点も特徴の1つといえる。
　総アイテム数166柄465点という豊富なバリエーションの約九割が防炎品で、ドレープ全点に形態安定加工（LP加工）が標準仕様となっている。また見本帳コンセプトであるコーディネート性を重視して、無地調ドレープやレースが大幅に拡充、さらにリーズナブルゾーンとして、ドレープ2200円／平米、レース700円／平米のワンプライスカテゴリ「Zone OP」を導入した。こちらもこの価格帯ではあまり見られない空間提案が多彩に行われている。なお「Zone OP」は見本帳本体から取り外すことも可能で、リーズナブル価格の小冊子としても活用できる（「Zone OP」を見本帳から取り外すと『AC』自体は防炎100％になる）。
　オーダーカーテン見本帳として、新しい切り口を取り入れた『AC』。今後の動向が注目される。

オーダーカーテン見本帳『AC』でのライフスタイルシーン提案

オーダーカーテン見本帳『AC』でのライフスタイルシーン提案

オーダーカーテン見本帳『AC』でのライフスタイルシーン提案