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2009年7月14日配信

2009年7月14日配信
「2009 Window Fashions Envision Competition」で最優秀賞
革新的デザインと高い評価
--decorators 西垣ヒデキ氏
「REVOLUTIONARY」部門で最優秀賞
本紙特派員として、「ハイムテキスタイル」や「メゾン・エ・オブジェ」など海外見本市のトレンド情報をご報告いただいている西垣ヒデキ氏(decorators代表)が、このほど米国のインテリア専門誌「Window Fashions vision」主催のデザインコンペティション「2009 Window Fashions Envision Competition」の「REVOLUTIONARY」部門で見事に最優秀賞を獲得した。
同コンペはウィンドートリートメント関連コンペとして世界的にもっとも権威のあるもので、いわば世界のコーディネーターにとって最高峰の舞台といえる。過去日本からも数名の受賞者が出ているが、男性としてはヒデキ氏が初受賞となった。
また同コンペでは、用途やテイストによっていくつかのカテゴリに分けそれぞれ受賞者を選定するわけだが、特筆すべきは、今回ヒデキ氏が受賞した「REVOLUTIONARY」というカテゴリが、実はヒデキ氏のために新設されたものということである。これはヒデキ氏が提出した作品が、どのカテゴリにも属さないほど革新的だったためで、まさに世界の度肝を抜く快挙であった。

さて、海外にもその実力が認められたヒデキ氏が、コンペへの挑戦をはじめたのは今から3年前のこと。そのきっかけについて、「これまで長年デコレーターとしての仕事をしてきましたが、ずっと同じことの繰り返しで、少し行き詰っていました。自分の実力不足が原因かもしれないとも考えました。そこで、一体自分の実力とはどの程度のものなのか、ということを世に問うてみたくなったんです」と語るヒデキ氏。
早速インターネットで調べてみると、「Window Fashions Envision Competition」というのが一番有名なコンペであることが分かった。
「是非これに参加しようと思いました。しかし、いきなり何のバックボーンを持たずに良い成績が上げられるものでもないと考え、まずは国内のコンペからスタートし、最終的な目標としてアメリカのコンペへの参加を目指すことにしました」
ヒデキ氏はこのチャレンジを、自ら「ヒデキ・チャレンジ・プロジェクト」と命名し推進していった。それ以降、「タチカワ ブラインドカラーコーディネートコンテスト」や、「トーソー ウインドウファッション デザインコンペティション」など、国内のコンペで数々の賞を獲得していく。その集大成が今回の受賞だったわけだ。

それでは、世界が革新的と絶賛した作品を紹介しよう。
現場は7mの高さのある吹き抜けスペースにある高さ6mの窓。そこに「モダンでしかもエレガントなどこにもない空間」をテーマとしたデコレーションを展開する。
まず生地について。ドレープは生地の表情を大切にし風通織のメタルグレーをチョイス、サイドにはソファーのパープルと合わせた光沢感のある生地を細くテープにして付けた。レースはごわつき感のあるドレープ生地とのコントラストを考え、やわらかいパープルな生地を合わせた。
次にスタイリング。バランスはカーテンと同じ生地の太いストライプ柄でフラット系に。ただしベースは、バロック風の教会や劇場の天井桟敷席のイメージで前後に波打たせ3Dバランスに仕上げた。さらにポイントとして、色を合わせたフロッキープリント生地でスワッグバランスを重ねた。また裾部分は50cm位床にずらしてグラマラスに。タッセルは使わずマグネットで束ねた。
もちろんこの他にもデザインポイントは多数ある。百聞は一見にしかずで写真をご覧いただきたい。
ところで、英語がまったく出来ないというヒデキ氏。米国のコンペということで、応募には作品の写真の他、コンセプトを説明した英文が必要となる。英文作成に当たっては、グーグルの自動翻訳ソフトを活用したそうで、なかなか良い感じの英文に仕上がり、それを送信したという。ところが、受賞が決まった後に主催者側から、「コンセプトの説明が意味不明だから正式な英文を提出するように」との連絡があったそうだ。
表彰式会場にて
西垣ヒデキ氏
「まったく意味が通じていなかったとはショックでした。しかし、違う見方をすれば、純粋にスタイリングの写真を見て評価してくれたということでしょう。コンペでは作品はもちろんですが、写真の撮影技術も重要なポイントになりますね」
なお今回のヒデキ氏の作品は、正式な英文でのコンセプト説明とともに「Window Fashions vision」に掲載された。また5月末にはアトランタで表彰式が行われ、それにも出席したヒデキ氏。英語でのスピーチに四苦八苦したのは言うまでもない。
「これから海外のコンペにチャレンジする方は、英語だけは注意してくださいね」とアドバイス(?)を送るヒデキ氏であった。
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