特集

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2008年3月1日配信

2008年03月01日配信
MAISON&OBJET2008トレンドウォッチング--エディトゥール編
使ってみたい生地が続々登場!!
-海外情報
×   専門店の立場で見た「メゾン・エ・オブジェ2008」展の傾向を、2人の掛け合い形式で報告する。
西垣英樹氏
(decorators代表)
越川洋平氏
(オーブインターナショナル代表)

エディトゥールについて
越川 今年も大盛況のメゾン・エ・オブジェですが、エディトゥールの出展者も増えて今年はさらに会場が増設されていましたね。全体的に見ると、今年は特に麻やシルクが増えたように思いますけど、どう思いますか?
ヒデキ
天然素材は去年から目立ってたけど今年は特に麻が来てるよね。シルクの王様ジムトンプソンも麻を前面に出してたもんね。
越川
素材についてはその他に、メタル糸も増えてますね。使い方としてはかなり限定されるけど、他に無いシワ感や光沢が面白い。
ヒデキ
柄よりも素材やテクニックで表現するというのは、ハイム同様今年のトレンドなんだろうね。
越川
テクニック的には、バウマンやエリティスの得意のレーザーカットは、相変わらずかっこよかったし、今年のは使いやすそうなデザインになった気がします。
ヒデキ
バウマンが出してた小さなドットのカットレースはいろんなところが出してたんでトレンドなんだろうね。エリィスもテクスチャーには一家言あるブランドだけにモザイクタイルのようなサーフェイスクロスやスパンコールをちりばめた生地、ボタニカルなカットレース、使ってみたいものが出てきたなー。
越川
エリティスは日本と中国にインスピレーションを受けたデザインを多く展開してましたね。ブースの壁に日本人女性の顔をプリントしたり、東京の夜景をプリントしたり。コレは昨年実際に新宿のホテルに泊まった時に、撮った写真をデジタル処理したようです。昔の日本人女性の顔の写真は、ヨーロッパの人から見ればミステリアスなんでしょうね。
ヒデキ パークハイアットに泊まって、写真取ったんだって。ヨーロッパの企業の出張ってみんないいホテル泊まるんだよな~、ヒデキぐちってる?
越川
カットベルベットなどの凹凸は今年もさらに増えた感じですね。サンダーソンなんかもカットベルベットだけで1冊ブック作っちゃったし。オズボーン&リトルのゼブラ柄は特に注目を集めてましたね。
ヒデキ
オズボーン&リトルのカメオ柄のクロスに目がくぎずけになって、ヒデキなんかは生地みてない(笑)今年はクロスの当たり年のような気がします。各メーカー・ブランド面白いものたくさん出てました。
越川
カサマンスの人気は今年も凄かった。かなり広いブースだけど人が多すぎて中に入れないくらい。今回は12冊も新作ブックが発表されて、その勢いはもう止まらないって感じですよね。ここではよくデザイナーズギルドと比較されるらしいんですけど、今年はカサマンスもギルドを意識して、あえてトーンを少し落とした様です。シルクも多く出てましたね。
ヒデキ カサマンスはヒデキ的にはストライプの「パリテキサス」シリーズに尽きるんだけど。今年はどこのディスプレイもストライプを効果的に使ってて、目からうろこでした。1面の柄のクロスとストライプクロスだとかダマスクカーテンにストライプのソファーみたいに。コーディネーターになりたての頃偉い先生に「ストライプを使いこなせれば一流よ」って言われたの20年目にして思い出しちゃった。
越川
対するもう一つの注目株デザイナーズギルドは、他ではめっきり少なくなったフェミニン路線が目立ちますね。ここも相変わらず凄い人だかり。
ヒデキ 今年のトルシエギルドは復古調のフェミニンでローズローズローズだった。ちなみに今年のディスプレイに使われてたBOOKはディオール60'of styleでした。
越川 日本からは今年も川島織物セルコンが“スミコ・ホンダ”ブランドで3年目の出展、サンゲツは2年目の出展で、どちらも着実に成果を伸ばしているようですね。
ヒデキ
川島織物セルコンは去年の出展以降、スペインやイタリアなどのディストリビューターと具体的に話が進んでいるようで、昨年秋にサンプルを供給して、今年から実際に動き出すようです。今年もかなり多くの引き合いがあったようだけど、あやしい所も多いから、慎重にパートナーを選ばないといけないようだね。(今年は特に中近東、ロシアなども多い)
越川 特にポリエステル素材の使い方が特に評価されていて、太い番手から細い番手まで巧みに使い分けて繊細な表現をするレベルは、なかなか他には無いようです。織機だけで言えば、中国の方がよっぽど最新の機械を揃えていたりしているけど、人間がそれを使い切れていないのと、それを生かす生地の設計ができる人がいないそうです。
ヒデキ
今年は色がいいですよ。欧米人がすきそうな色で、しかも、ありそでない。
越川
ボクも今年のブースは過去2年より良かったと思いますね。それに対してサンゲツは2年目の出展ですが、こちらもヨーロッパやロシアのいくつかのディストリビューターと具体的に話が進んでいるようです。
ヒデキ こちらも去年よりずっと売りやすそうな生地が増えたのと、明るくなったよね。去年はハイムのトルコのメーカーみたいだったから。
越川 生地としては、今年は去年出展した物に加えて、既に日本で発売されている国産の物とヨーロッパ製の物、それから今年の出展に合わせたオリジナルで作った物をバランスよく見せていました。今年はあえてブースを地味にして、生地を目立たせるようにしたようです。
ヒデキ
独自性よりもトレンド性が高いラインナップで、より実践的な印象を受けました。その狙いが功を奏してか、今年は昨年以上に引き合いが多かったようです。
越川 どちらのメーカーも確実に前進しているようなので、日本代表として是非とも頑張って欲しいですね。
ヒデキ 日本を前面に出した川島セルコンと、あえてイタリアやトルコのブランドに見えるくらい日本色を抑えたサンゲツ。この両極端のブランドの今後が楽しみだね。
越川 ほかに気になる所ありました?
ヒデキ
後、気になったブランドはcastello del barroのすそだけハードクラッシュかけた絵羽柄のクラッシュレース。eunilleeの本物葉っぱを織り込んだレースは新しかったな~
越川
eunilleeは世界中のカルチェやルイ・ヴィトンの店舗でも採用されてるんですよね。新しいブランドなのに、韓国人デザイナーのリーさん、凄いですよね。
ヒデキ JABグループが出てなかったのはちょっとさびしかったな~。毎年出すという事にみんながみんな必要性を感じなくなってるんだろうね。北欧色も少し和らいだ感ありで、終わったとは思わないけど、確立されたひとつのスタイルとした上でみんなのベクトルが次に向かいつつあるって感じかな?北欧ファンのヒデキとしては北欧デザインの新しい担い手が出てこないのもおしいところでもあるな~。
越川 全体的なデザインが大柄になっているのも、北欧デザインの影響もあるんでしょうね。
ヒデキ とにもかくにも、去年ミックスカルチャーの提案をされて、今年はそれをそぎ落とすはそぎ落とし、整え、洗練して、楽しめといわれてるような気がします。
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