本紙紙面
【プロダクトナウ/企画者インタビュー】
環境配慮型タイルカーペット「DESSO」(Tarkett社)リリカラ
漁網や使用済カーペットが原料の
「エコニ ール」
Tarkett社は、「エコニール」の製造メーカーであるアクアフィル社と共同で、タイルカーペットの繊維層とバッキング層を高精度で分離するリサイクルセンターをオランダに設立しており、市場から回収した「エコニール」を再び「エコニール」へとリサイクルしています。これを実現しているタイルカーペットは世界でも「DESSO」だけです。
またバッキングについては、リサイクルしやすいポリオレフィン素材を使用しています(エコベースバッキング)。回収したタイルカーペットから分離したバッキング層を練り直し、オランダの水道会社の浄水過程で発生するチョーク(炭酸カルシウム)を混ぜてリサイクルしています。
これらの仕組みにより再生材比率は最大63.9%(「Futurity」の場合)ととても高くなっています。
もちろん環境性能だけでなく、「DESSO」はデザインやカラーもまさにヨーロッパのメーカーらしい、選ぶ楽しさが感じられるものとなっています。
積み上げられた糸
「Futurity」はリサイクルセンターで積み上げられた糸からインスピレーションを得たデザインです。右の写真は回収された糸を積み上げたものですが、ここから着想し、多くの色が重なり合う多色感を表現しています。また「Iconic」は全24色という多彩なカラーバリエーションのシリーズで、よく見ていただくと1色ではなくさまざまな色がアクセントとして入っています。「Futurity」も「Iconic」も、カラーが混ざり合っているため、組み合わせや貼り分けを楽しめるのが魅力です。
一方の「Desert Air Master®」は抽象的なデザインで、広い空間で使いやすくなっています。さらに室内に浮遊する細かな塵などを、一般的なカーペットの4倍、硬質系床材の8倍キャッチする空気清浄機能が付与されています。
さて、「Cradle to Cradle®(ゆりかごからゆりかごまで)」を掲げる「DESSO」を取り扱うに当たり、やはり日本国内でもこの循環型プロダクトライフサイクルの仕組みを構築することは必須と考えています。現在、パートナー企業と協力して使用済みの「DESSO」を回収する仕組みを構築しているところです。
日本国内で主流となっているリサイクルシステムは使用済みタイルカーペットを廃棄物として回収していますが、「DESSO」は資源という有価物として回収し、最終的にオランダに輸出するところまで行います。
この仕組みの実現に向けては、お客様にも分別などでご協力いただくこともございますが、ぜひとも主旨をご理解いただき、一緒になって循環型プロダクトライフサイクルの中に入っていただきたいと思います。
リリカラのホームページ
https://www.lilycolor.co.jp
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