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表彰式

住江織物(株)（吉川一三社長）は、製品のライフサイクル全般にわたって環境負荷削減に取り組む企業を表彰する、平成25年度（第10回）LCA日本フォーラム奨励賞を受賞し、さる１月23日、東京・内幸町のイイノホールで開催された表彰式において、各産業界を代表する団体・企業とともに同制度事務局より表彰された。

「LCA」（ライフサイクルアセスメント）とは、製品の生産から廃棄までの間に、環境に与える影響や負荷を総合的に評価する手法のことで、資源の採掘から素材の製造、製品の生産、流通、使用、廃棄に至る製品のライフサイクル全体を見渡し、資源消費量やエネルギー消費量、排出物量などを求めるとのこと。
LCA日本フォーラム（JLCA）は、我が国におけるライフサイクルアセスメント(LCA)に関わる産業界、学界、国公立研究機関の関係者が集うプラットフォーム。この「LCA日本フォーラム表彰」（後援：経済産業省、日刊工業新聞社）は、製品のライフサイクルから環境負荷削減に取り組む企業、組織、研究者を応援することを目的に、2004年度（平成16年度）に創設された表彰制度で、今回は、住江織物の「水平リサイクルタイルカーペットECOSシリーズの開発と普及」が評価されての受賞となった。
住江織物では「低炭素社会」、「循環型社会」に向けて廃棄物の循環による有効活用を環境負荷の少ない適正な方法で普及させるため、水平リサイクルタイルカーペット『ECOS(エコス)』の再生材料比率を極限まで高めることと、従来品に対するCO2排出量を削減することで、「廃棄物の削減・資源の循環」を「環境負荷の少ない方法」で安全性と品質を確保しつつ実現した。 今回の受賞は、「タイルカーペットへ環境効率を適用し、リサイクル効果を、LCA手法を活用し、数値として明確に社会に示し、水平リサイクルをプラス効果として社会にアピールしたこと。また、製品の水平リサイクルは大変障壁が高いが、果敢に挑戦し着実に市場への普及効果を上げたこと」が評価の対象となった。
水平リサイクルタイルカーペット『ECOS(エコス)』は、「資源を未来へ」をキーワードに、廃棄タイルカーペットの回収から再資源化、リサイクルタイルカーペットの製造・販売、使用、回収……というエコバリューチェーンを成立させたタイルカーペット。最大77%のポストコンシューマ再生材を使用し、2012年5月1日から制定された新基準エコマーク認定登録第一号となった。またCO2削減率は、みずほ情報総研（株）によるLCA評価にて、最大43%の削減率(同社従来品比) を達成。コストアップになりがちなリサイクル品において、従来品と変わらぬ価格経済性を実現した。
なお、インテリア業界関連では、(一社)日本壁装協会が、「LCAを通じた壁紙業界のCO2継続的削減活動」によって、第９回奨励賞を受賞している。

第10回LCA日本フォーラムの受賞者は下記の通り。
【経済産業省産業技術環境局長賞】(一社)日本電機工業会
【LCA日本フォーラム会長賞】川崎市／(一社)日本自動車部品工業会
【LCA日本フォーラム奨励賞】(一社)日本自動車タイヤ協会／キヤノン(株)／武田薬品工業(株)／住江織物(株)
【LCA日本フォーラム表彰10周年記念特別賞】(株)東芝
【功労賞】酒井 清次氏（元信越化学工業(株)塩ビ事業本部）／須田 茂氏（元(社)産業環境管理協会理事）