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(株)川島織物セルコンでは、4月1日付けで自動車・列車・航空機内装材事業を分離し、身装・美術工芸事業とインテリアファブリック事業の2事業体制となることから、このほど新たな中期経営計画（2011年3月期～2013年3月期）を策定、その概要を発表した。

中期経営計画の基本方針は、(1)利益重視－売上だけでなく利益重視の考え方を徹底、(2)原点に立ち返る－手を広げすぎず、自社の強み原点に立ち返る、(3)レベルアップとチームワークの向上－社員のレベルアップとチームワークの向上に注力する、(4)役割分担と業績責任－すべてに役割分担と業績責任を明確にする、という4つ。この基本方針の下、すべての事業・体制・仕組みを徹底的に見直し、筋肉質で強固な収益基盤を構築することで、早期に売上高経常利益率5％を目指す。

■中期経営計画の損益
2011年3月期（計画）：売上高390億円／経常利益3億円／当期純利益3億円
2012年3月期（計画）：売上高400億円／経常利益8億円／当期純利益4億円
2013年3月期（計画）：売上高410億円／経常利益13億円／当期純利益11億円

■セグメント別の中期経営計画
身装・美術工芸事業
＜帯を中心とした呉服事業＞
(1)呉服市場の縮小トレンドが続く中、他社に真似の出来ないものづくり力と広告プロモーション機能のさらなる強化を図り、商品の認知度を高めて百貨店を中心とした呉服売場の確保を重要課題とする
(2)顧客のニーズ（色・柄・デザイン・価格）に合う商品開発をグループ一体で進める。店舗での売れ筋商品をマーケティングし、子会社じゅらく等の生産機能を含め連動し、販売領域を広げ、新商品にて新たな価格帯の販売ゾーンに参入する。
＜緞帳・祭礼幕・小物等を中心とした美術工芸事業＞
(1)緞帳、祭礼幕の実績を武器に、提案型営業を強化するとともに、緞帳、祭礼幕の新調にともなう記念品や小物等の周辺商材の受注獲得にも注力する。
(2)呉服・緞帳・祭礼幕等で培った最高の織物技術・デザイン力を駆使して、美術価値の高い織物を求める新たな顧客層の拡大につとめる。

インテリアファブリック事業
＜ホテル・商業施設・官公庁等を対象としたコントラクト事業＞
(1)施主や設計事務所に対して重点的に販売促進を行い、自社品の採用に注力するとともにトータルで空間提案する。
現在の全国一律展開から、地域やチャネル特性に合わせて戦略の見直しを行い、経営資源の集中とコスト削減を図り、案件の多い大都市圏に注力する。また他社との協働により販売商品戦略を強化する。
(2)営業部隊を一本化し、工事工程管理業務などの一層の効率化を図る。
工事工程管理など無駄のある社内作業を抜本的に見直し、後方部隊の仕組みを軽くすることにより効率化に務める。
＜百貨店・専門店・ハウジング等を対象としたホームマーケット事業＞
(1)ターゲットを絞り込み効率的な運営を行い、収益に寄与する。
強みを活かしてお客様に価値ある商品・サービスを提供できる事業領域へのシフトを加速する。大都市圏を中心とする百貨店や多店舗展開している専門店や有力小売店等に対して、なお一層の強化を図る。
(2)企画・提案一括納入型ビジネスを一段と強化する。
ライフスタイルショップを中心に、強みである企画・提案力で、一括納入を行うビジネスモデルをさらに強化する。また中国内販向けビジネスモデルも構築する。