業界ニュース

2008年12月2日配信

歴史的建造物ベーリック・ホールで「デザイナーズショーハウス」開催へ
来年2月27日~3月4日、横浜市指定の歴史的建造物「ベーリック・ホール」(横浜市中区山手町72)で、日本初の「デザイナーズショーハウス イン 横浜」が開催される。
これは、来年が横浜開港150年に当たることから、横浜山手芸術祭の一環として、米国で開催されている「デザイナーズショーハウス」をモデルに「ベーリック・ホール」(布川榮子館長)と「デザイナーズショーハウス イン 横浜」実行委員会(鶴田千帆代表)の共同企画として実施される一般向けイベントである(主催:横浜山手芸術祭実行委員会)。

アイリーン・キャスリン・ボイド女史
レイモンド・ウェイツ氏
足立真弓さん
「デザイナーズショーハウス」は、毎年春と秋に全米各地で開催されているコミュニティイベントである。大富豪が遺した歴史的邸宅やその周辺の小さな家屋を舞台に、インテリアデザイナー等が、最新のライフスタイルを発信するもので、「デザイナーズショーハウス」に選ばれることは、若手デザイナーにとって大変な名誉と考えられている。
今回は、長年ニューヨーク地区で「デザイナーズショーハウス」を取り仕切って来たモリーン・クライン女史(International Furnishing and Design Association NY支部会長)の全面協力により、いま米国で最も活躍しているインテリアデザイナー、アイリーン・キャスリン・ボイド女史、レイモンド・ウェイツ氏の参加が決定。日本側代表としては、IFDA日本支部(石川安江支部長)の有志と、足立真弓さん(グランデコール所属)が担当、「ベリック氏の素顔に迫る~ベリック氏のライフスタイルに思いを馳せて~」をテーマに、4組のデザイナーがそれぞれのイマジネーションにより、ストーリー性のあるインテリア空間を展開する。
また期間中、各ジャンルの講師を招き、一般向けのセミナーも開催。さらに、2月27日には、横浜元町のThe Club of EXCELLENT COASTのバンケットホール「ラトーン」にてレセプションパーティーを開催、会費の一部を慈善団体に寄付する計画である。
「ベーリック・ホール」は、昭和5年(1930年)、貿易商のB.R.Berrick(通称ベリック氏 1878-1952)によって建築された、横浜市の歴史的建造物。関東大震災によって壊滅的打撃を受け、荒廃した横浜山手の再興を図りたい横浜市の誘いにより現在地に邸宅を構えたもの。設計は“最後の居留地建築家”と呼ばれたJ.H.モーガンが担当、当時の米国で流行していたスパニッシュスタイルが特長の建築物となっている。ベリック邸は、終戦直後GHQに接収されるなど数奇な運命を辿り、昭和31年には遺族から宗教法人カトリック・マリア教会に寄贈され、「セント・ジョセフ・インターナシュナル・スク-ル」の寄宿舎として利用されていたが、同校が廃校になった後、2002年から元町公園となった敷地の中で「ベーリック・ホール」として一般公開され、現在に至っている。

なお、実行委員会では現在、「デザイナーズショーハウス イン 横浜」開催に関わる費用を集めるため、協賛金を募集している。協賛金は1口5000円(1口から応募可)。費用に応じて記念誌パンフレット(1500部発行予定)に協賛広告を掲載、協力者として長く名を留める。申し込み方法は、実行委員会事務局までFAX(03-6419-2897)か、e-mail(risabrairet@aol.com)で連絡すること。締め切りは12月20日まで。
また、開催期間中、運営を補助してくれるボランティアスタッフも募集している。希望者は上記まで連絡されたいとのことだ。
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