インドのアパレル・ホームファニシング企業が集まる「第10回インドトレンドフェア2022」(主催:日印国際産業振興協会・JIIPA)が、来る7月20日(水)〜22日(金)の3日間、ベルサール渋谷ガーデンにて開催される。
「インドトレンドフェア」は、広大なインドの東西南北の土地から、選りすぐりのアパレル、ホームファニシング関連企業約150社が集まる展示会である。欧米の大手ファッションブランドの既製服や刺繍、アクセサリーの製造を請け負う企業も多く、またインドの伝統的な手法を活かした手織りや手染め製品などハイクオリティなハンドメイド製品も多数展示される。少量ロットでの受注を歓迎している企業も多い。
「PROJECT 1000」
マハラシュトラ州農村部の女性たち
ハンドメイドの編み物系製品
さて、それら出展者の中でも特に注目されるのが、インド政府が主導して推進するSDGsプロジェクトの1つである「PROJECT 1000」だ。
インド・モディー首相は、「貧困をなくそう」というテーマを掲げてSDGsプロジェクトを大規模に展開している。その具体的なアクションとして、アパレル・テキスタイル産業分野にて、インドトップクラスのテキスタイルメーカーTechno Craft(テクノクラフト)社とタイアップして発足したのが「PROJECT 1000」である。
「PROJECT 1000」は、貧困に苦しむマハラシュトラ州農村部の女性たちに技術を習得させ、1日1000ルピー(日本円で約1700円)を稼いでもらうことを目的としたもの。女性たちは製品知識、デザイン、技術、品質管理などのトレーニングを2カ月間行い、習得した技術によって100%ハンドメイドのカバンやポーチ、フロアラグ、クッションカバーなど編み物系の製品を製作する。製作の場は工場のほか、家事を行いながら作業ができるよう自宅での作業を推奨する。
また素材については、Techno Craft社でのテキスタイル生産中に発生した端材や廃材を活用、一度無色にし再度使用し製品化する。
このように貧困対策とサステナブルなものづくりという両面から、SDGsの理念に即したプロジェクトとなっているのだ。「PROJECT 1000」の製品を取り扱うことで、日本企業もSDGsに貢献できることになる。
「PROJECT 1000」は、今年3月に東京・浜松町の貿易センタービルで開催されたITF 2022 (インドトレンドフェアー/アパレル&ホームファッションビジネス展示会)にプレ出展し、多くの日本企業から高い評価を得た。今回の「インドトレンドフェア」は本格的な出展として、より大きなスペースで製品が展開される。
この他、インドでの生産・品質管理事情を解説するセミナーも行われる。なお来場には事前登録が必要となる。
|
|
世界最大級のBtoB消費財見本市「アンビエンテ2025」