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特集

2016年11月12日
「JAPANTEX2016」インテリアのプロが選ぶお薦め商材コンテスト 金賞
Sumiko Honda(川島織物セルコン)
「桜」のファブリックコレクションが登場
日本人が特別に大切に思う花を織物で軽やかに表現


本田純子氏

 「JAPANTEX2016」において、「インテリアのプロが選ぶお薦め商材コンテスト」の金賞に、桜の花をモチーフにした、(株)川島織物セルコンの「Sumiko Honda」が選ばれた。同社としては、今回で3年連続、「Sumiko Honda」では2年連続の金賞受賞ということになる。

 「四季を愛でる」をコンセプトとしている「Sumiko Honda」は、毎年JAPANTEXで翌年の新作コレクションをプレビューし、半年後に発売するサイクルで発表して来た。
 「業界各社が一堂に会するJAPANTEXという場で、お客様の投票で選ばれたということを非常に光栄に感じています。お客様が今年の『SH』はどんなだろうと、毎年楽しみにしてくださっていることを実感しています」と本田純子氏。
 「ファブリックそれ自体だけでなく、そうした年に一度のお客様とのお約束というストーリーも評価されたように思います。新作を初めてお披露目する機会ですので、実は私自身も毎回緊張しているのですが。表現する場を与え続けてもらっていることにも感謝しています」と語る。
 昨年は、まだ寒風が吹く中、春の訪れを告げる「梅」をメインのモチーフとしたが、今回はいよいよ日本人が大切に思う「桜」の花が登場。同じく、新作として予定されている「月」のデザインとともに展示した。
 JAPANTEXの会期が例年より1カ月早まったが、社内一貫生産の「SH」は、織物の生産現場から営業・販促等々、社内がいままで以上に緊密なコミュニケーションをとることで、今回の展示が実現したとのこと。
 特に今年は、新作だけでなく、コレクションの全貌をトータルで表現するため、ブース内に吊り込んだ量も多かったという。
 さらに、普段あまり見る機会がない、織物が一貫生産されるプロセスを、5分間に凝縮した動画として流したことも、来場者の高評価につながったのかもしれないという。


展示ブース


桜のふわっとした雰囲気を織物で表現


原画の展示

 「桜」をデザインするに当たっては、花びらの軽やかさ、淡さ、ふくよかさをいかに表現するかとともに、桜の花の情景を織物にするかに苦心したという。
 「Sumiko Honda」の新作は、ご存知のように、本田氏による、繊細な手描きのデザイン画を織物として表現している点が最大の特徴で、織りの現場では、毎回究極的な技術が駆使されている。
 しかし織物は、帯や緞帳でわかるように、緻密に織り込むほど重厚になる側面もある。
 新作では、カラーリングや組織の組み合わせなどのバランスに細心の注意を払い、経糸に極細の分繊糸を使うなど、生産現場とデザイナーが一体となったモノづくりで解決した。
 そこには、ご自身の心に浮かんだ情景をデザイン画とし、そのイメージを織物として表現したい本田氏と、名うてのベテラン織物職人たちのお互いの情熱のぶつかり合いがある訳だが、「発売までに引き続き微修正はありますが、ふわっと淡く落ち着いた雰囲気に仕上がりました。大変でしたが楽しかったですね」とのこと。

 JAPANTEXでは、特に男性来場者の反応もよかったのが意外だったとのこと。桜の花の潔さや儚さが男性にも好まれる花であるからだろうが、今回の新作も、いわゆる「花柄」を越えた、「桜」の情景、雰囲気をデザイン化することに成功したためかもしれない。
 糸と糸の交差によって世界を表現する織物は、昨今台頭しているデジタルプリントとは違う意味の「リアル」を追求している。
 「織物のファブリックには、毎日の暮らしの中で、いごこち良さ、包まれている安心感があります」と本田氏。「例えば、病院や老健施設などで、お花見に行きたくても行くことが出来ない方々にも、桜を楽しんでもらえれば幸いです」とのこと。

 ちなみに、来場者からは、「『とにかく癒される空間だった』などと、うれしいお言葉を頂戴しています。桜は日本人が1番大事にしているモチーフの1つですが、今回SHブースの雰囲気や桜柄のファブリックが、皆さんの思いと重なり、記憶を呼び覚ましたのだとしたら、こんなに嬉しいことはありません」とのことであった。

 「Sumiko Honda」新作コレクションは、2017年6月1日発売予定。コレクション発表会も同時期に予定されている。

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