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特集

2015年12月26日
「JAPANTEX2015」お薦め商材コンテスト受賞作品紹介
ピクチャーレール『S-1』/トーソー
取付方法の工夫により設置場所が拡大 多彩なイメージ写真で使い方を提案


JAPANTEXでの展示


ピクチャーレール『S-1』イメージ


開発を担当した橋本いつかさん

 JAPANTEXタイアップ企画の「インテリアのプロが選ぶお薦め商材コンテスト」受賞商材紹介。第2回目は銀賞を獲得した、トーソーのピクチャレール『S-1』である。

 まずは、改めてJAPANTEXにおける『S-1』の展示ブースをご覧いただきたい。壁面や玄関ドアなどに設置された『S-1』に、帽子やバッグ、ポストカード、キーケース、そして植物といったさまざまなアイテムが掛けられ、ライフスタイルシーンがイメージできるような提案が行われている。見るものを惹きつける、インパクトのある展示である。
 カーテンや壁紙といったメイン商材が受賞することの多い「インテリアのプロが選ぶお薦め商材コンテスト」にあって、ピクチャーレールというニッチな商材が銀賞を獲得すること自体が快挙といえるが、これは『S-1』の商品力はもちろん、その魅力を存分に引き出した、こうした展示に対する評価も高かったのではなかろうか。

 さて、トーソーがピクチャーレールを発売したのは、今から約20年前のこと。もともとは美術館やオフィス、店舗ディスプレイといった非住宅用途として開発されたTシリーズがはじまりで、その名の通り絵画を飾ることが第一義の目的であったことから、基本的には天井に取り付け、ワイヤーで絵画を吊るすというのが主な使用方法だった。その後、住宅向けにインテリアレール『J-1』という、本体をカラー化したピクチャーレールを発売、こちらは天井付けに加えて、長押のように壁面に設置し、レール上部をハンガー掛けとして使用できるような提案を加えた。すると壁面にピクチャーレールを使うというニーズが徐々に顕在化していくことになった。
 そのニーズを捉えて5年前に発売したのがWシリーズだった。Wシリーズは壁面への取り付けに特化した正面後付用のピクチャーレールで、絵画はもとより、オプションとして大型フックやトレイ、ラックなどの専用フックを発売。それにより洋服や帽子、バッグといった日用品を気軽に掛けられるという新用途を提案したのだ。

 そして、このWシリーズを、より使いやすく、よりコンパクトに発展させたのが、今回銀賞を受賞した『S-1』である。
 「設置できる場所を、もっともっと広げてもらおう、ということをコンセプトに開発しました」と語るのは商品開発を担当した、商品開発室一課の橋本いつかさん。
 その特徴は、何と言っても、あらゆる下地に対応できる取付方法の工夫だ。『S-1』では通常の木下地向けの取付ネジタイプに加えて、石膏ボード向けの石膏クギタイプ、さらに玄関ドアや冷蔵庫の扉に設置可能なマグネットブラケットタイプという3種類の取付方法を用意、これにより設置できる場所を大幅に拡大したのだ。
 さらに、どんなところに取り付けても違和感がないようにタテ20ミリ、奥行8ミリという非常にシンプルでコンパクトなデザインに仕上げた。

 「業界最小サイズということで、とにかく奥行8ミリにはこだわりました。このコンパクトサイズの中に3つの取付方法を収めて、さらに量産性を踏まえて製品化するということが非常に難しかったですね。どうしてもうまくいかず、一旦は開発をあきらめたほどでしたが、発売できて本当に良かったです」

 具体的な特徴としては、コンパクトな見た目へのこだわりから、フックやハンガー(ワイヤー)も形状に熟考を重ねたこと。特にハンガー(ワイヤー)は、レールの溝に直接差し込んで固定するため吊元がすっきりと見える。
 また手元の位置に取り付けができる『S-1』ならではのオプションとして、メモ紙などをワンタッチで取り付け・取り外しできる「ペーパーホルダー」を追加、さらにレールの上部に溝を設けたことでポストカードが置けるなど、ピクチャーレールの用途をさらに拡大させた。まさに細かいところにも配慮した女性目線の開発である。価格についても気軽に使ってもらうことを重視し、1セット1300円(税別)からというリーズナブルな設定にした。

 この『S-1』発売による用途拡大を受け、施工イメージ写真での使い方提案をさらに強化した。JAPANTEX会場においては、前述の通りそのイメージ写真に基づいたモデル展示を実施、それが来場者の心を捉えて見事銀賞を獲得したというわけだ。
 「商品だけでなく、使い方をうまく伝えられたことが良かったのではないでしょうか。使い方はお客さま次第でいかようにも広がっていきますので、どんどん拡大していってくれるといいなと思っています」と橋本さん。ピクチャーレールの住宅での普及を目指し、今後もより魅力的な製品を開発していきたいとのことだ。

ピクチャーレール『S-1』施工イメージ写真










3種類の取付方法

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