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特集

2015年12月13日
「JAPANTEX2015」お薦め商材コンテスト受賞作品紹介
Sumiko Honda/川島織物セルコン
「梅」と「流水」の新デザインを発表 安心感のあるモダンなイメージに


金賞を受賞した本田純子氏


JAPANTEXでのスミコホンダブース

 「JAPANTEX」タイアップ企画として、「インテリアのプロが選ぶお薦め商材コンテスト」の受賞商材を連続で紹介する。初回は、見事に金賞を獲得した、川島織物セルコンのデザイナーズブランド『Sumiko Honda』(SH)である。


 今回金賞を受賞したのは、発売前の新デザインとして発表された「梅」と「流水」(商品名は今後決定)だ。
 「SHでは、毎年5月の正式発売を前に、前年のJAPANTEXにて新作を初披露するという流れを、大切な決まりごととして続けてきました。発売前のもっとも鮮度が高い状態のものを、まずお客様にご覧いただき、ご意見を参考にしながら発売までの期間で修正していく。それはお客様との暗黙のお約束でもあり、クオリティーを間に合わせる生産現場とのお約束でもあります。デザインもそうですが、このようなお客様との絆も含めてご評価いただいたものと思っています」とデザイナーの本田純子氏は語る。

 インテリアファブリックス業界に従事していれば、『Sumiko Honda』を知らない人はいない、というほど有名ブランドであるが、改めてその基本コンセプトを紹介すると、何と言っても日本人が持っている自然観や四季を彩る情景を、本田氏独特の感性を通して、ファブリックに落とし込んでいる点だ。そしてそれを川島織物セルコンが長年培ってきた高度な技術を駆使し、高密度の織物として表現する。まさに感性と技術の融合によって生み出される、最上級の作品というべきものである。
 もう一つの重要な特徴が、1998年のブランド発足以来、これまで本田氏が世に出してきた数多くのデザインが、環のように繋がりを持っていることだろう。前作の「ダリア」、前々作の「アマリリス」など毎年新しいモチーフを用いたデザインが登場するが、継続柄との組み合わせが違和感なく行える。それだけブランドとしてのスートリーが確立されているということだ。


新作デザイン「梅」「流水」


本田氏による手書きスケッチ

 さて、その流れを汲む形で今回発表されたのが「梅」と「流水」であるが、単なる新デザインというだけにとどまらず、本田氏の並々ならぬ思いが込められたモチーフ選定となっている。
 梅と流水といえば、琳派の題材でも知られるように、古来より芸術作品に使われるモチーフで、本田氏自身もいずれは着手したいと胸の内に温めていた特別なものだったという。
 「芸術的に確立されているだけに踏み込むのは勇気が必要でした。しかし社会情勢や前作からの連動性、身の回りの出来事など、自分の気持ちの中でいろいろなことが重なり、今回思い切って着手することにしたのです」
 実は今年の3月、自宅の梅木が、通常なら白梅から紅梅の順に咲くところ同時に見事に咲きほこるという出来事が起こったそうだ。それ以前にも、気持ちを揺さぶられる事象が数多く起こり、その仕上げのように一気に咲いた紅白の梅を見て、この花を描こうという衝動でスケッチの筆をとった。それをファブリックに落とし込んだのが、今回の新デザインだった。

 こうして生まれた渾身の「梅」は、古典的な解釈とは一線を画した、本田氏の感性を通した現代的なデザインとなっている。中ぶりで丸型の梅は、どこかホッとする、不安定な現代社会に安心感をもたらすような明るさとかわいらしさがある。枝付きの花をモチーフにするのもSHとしては初めてのことで、日本らしさと力強さも兼ね備え、男性からの評価も高かったという。
 また「流水」については、SHでは馴染み深いモチーフであるが、今回は従来のようなスムーズな流れではなく、所々で水が溜まりつつ流れるような、柔らかくて心地のいいポップな形状が特徴である。もちろん両デザインの相性もよく、また継続柄と組み合わせて楽しむことも可能だ。
 こうした強い思いの下に発表された新デザインが「JAPANTEX」来場者の心を捉え、見事に金賞受賞となったわけだ。

 ところで、JAPANTEX会場では、「梅」に継続柄の「キアリタ」「セリアーレ」といった新旧デザインを組み合わせたディスプレイ展示が披露されたが、来年六月の正式発表では、「梅」と「流水」の新柄同士によるコーディネート展示を多彩に行う予定とのこと。まさに現代版の梅と流水として注目だ。
 「デザインについては、こだわった部分は本当にたくさんあります。すべては正式発表のときにお話ししたいと思っています」とのことであった。

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