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Sonia Wedell-Castellano 氏

■ドモテックスの全体像について

　「ドモテックス2026」は、2026年1月19日〜22日まで、ドイツ・ハノーバーで開催されます。

　今回は新たなテーマ「空間を創造し、変革する」のもと、「床材と内装仕上げの拠点」として位置付けられます。フロアカバリング分野における世界最大の展示会としての地位を維持しつつ、2026年以降はより広範な内装資材を網羅し床・壁・天井が現代空間でどのように調和するかを包括的に提示します。

■今回開催の主な変更点は？

　ドモテックスは史上最大の変革を導入します。床材が中核であることに変わりはありませんが、ポートフォリオには壁・天井システム、音響ソリューション、塗料・コーティング、壁紙、屋外用床材、遮光・日除けシステムなどの内装仕上げ製品が新たに追加されます。

　新たに設けられる「リテーラーズパーク」、「アーキテクツスペース」、「音響特別展示」などのキュレーションエリアでは、さまざまな表面素材がインテリア空間に雰囲気・機能性・アイデンティティをいかに創出するかを実証します。

　さらに建築家・インテリアデザイナー・プランナーといった新たなターゲット層にも訴求し、床材とインテリアデザインの融合を推し進めます。

■変革した理由は？

　この変更は極めて意図的かつ戦略的な一歩です。近年、多くの床材メーカーが壁・天井・屋外用途へ製品ラインを拡大しています。同時に来場者からは、内装資材の包括的な視点に対する強い関心が示されていました。

　ポートフォリオの拡充は、こうした進化と市場のニーズへの対応です。床から天井まで、あらゆる表面素材の相乗効果を生み出し、来場者が1箇所で完全なインテリアコンセプトを体験できるようにしたいと考えています。

　ドモテックスを世界最大の床材見本市であるだけでなく、インテリア仕上げとデザインインスピレーションの創造的かつ中核的なプラットフォームとするのが目標です。

■出展規模について

　現在の登録状況は目標の90％以上に達しており、新コンセプトへの好反応が明確に示されています。例えば「リテーラーズパーク」はほぼ満席状態です。

　全体的にフローリング関連が出展者の大半を占める見込みですが、内装仕上げ分野からの出展者も約3割に達しています。

　特に心強いのは、これら新製品分野への強い関心です。主要な有名ブランドが参画しており、これまで以上に幅広く多様化しています。

■今回のハイライト

　3つのキュレーションエリアが特に重要です。「グリーンコレクション」、「リテーラーズパーク」、「アーキテクツスペース」です。

　「グリーンコレクション」は、世界の床材・内装業界における持続可能性の真のベンチマークとなっています。今回も循環型素材、カーボンニュートラル生産、デザイン革新の優れた事例を再び展示。厳選された製品プレゼンテーションに加え、ステージでの専門家トークや、持続可能性への卓越した取り組みを称える「グリーンコレクションアワード」を実施します。単なる展示場ではなく、責任ある素材の未来に関する知識交換とインスピレーションの活気あるフォーラムです。

　「リテーラーズパーク」は、貿易・工芸セクター専用の交流拠点となります。同エリアは、小売業者や施工業者向けに床・壁・天井の全領域にわたる実用的なソリューションを提供。顧客体験を向上させるデジタルツールにも焦点を当てます。ライブステージも設置され、専門家による施工技術のデモンストレーションや小売戦略の議論が行われます。

　「アーキテクツ・スペース」では、建築家、インテリアデザイナー、素材サプライヤーが一堂に会し、表面材の創造的可能性を探求します。厳選されたインスタレーションとデザイン展示を通じ、床・壁・天井ソリューションが現代インテリアの雰囲気、音響、機能性を定義する相互作用を浮き彫りにします。

　これら3エリアが一体となり、持続可能性、工芸、商業、デザインを結びつけ、インテリアの未来に向けた先進的なプラットフォームを構築します。

■日本へのメッセージ

　日本の企業、建築家、来場者の皆様を、「ドモテックス2026」へ心よりご招待いたします。

　皆様のデザイン哲学と素材に関する専門知識は、総合的かつ持続可能なインテリアという私たちのビジョンにかけがえのない貢献をもたらすでしょう。

　ドモテックスは床材から総合的なインテリア体験へと進化を遂げています。この刺激的な変革の一翼を担う日本の皆様を心より歓迎いたします。