本紙紙面

2025年6月25日配信

【この人に聞く】
クリーンテックス・ジャパン(株) 専務取締役 近藤忠稚氏
ダスコンマットのレンタルビジネスのパイオニア
インテリア含め新事業領域に挑戦中

近藤忠稚 氏
近藤忠稚 氏

 川島織物セルコンを退職後、ありがたいことに日本リサイクルカーペット協会やインドのカーペットメーカーなどさまざまな企業・団体から声を掛けていただき、現在は新たなキャリアを歩んでいるところです。クリーンテックス・ジャパン(株)もそうした企業の一つです。

 クリーンテックスは、アメリカ・ジョージア州に本社を構える、ダストコントロールマット(ダスコンマット)の専業メーカーです。1970年に世界ではじめてラバー一体型のマットを開発したことでも知られています。

 それ以前のダスコンマットはパイル層の裏面にラテックスを厚塗りしたものやPVCを裏打ちしたものが主流で、高温にさらされると変形するため洗浄が難しくなっていました。ラバー一体型のマットの登場によって大容量の業務用洗濯機での大量洗浄が可能になり、マットのレンタルビジネスが一気に広がることになりました。



 日本法人であるクリーンテックス・ジャパンが設立されたのは1980年です。創業者の福原章氏(現会長)が四畳半一間から事業をスタート、その後、生産拠点を設立しラバー一体型マットの製造・販売をはじめるとともに、マットのレンタルビジネスの提案を行っていきました。これにより日本国内でもレンタル市場が拡大、当社はレンタル会社へのOEM供給を通じて事業を拡大させていきました。

 1996年にはマットメーカーとして日本ではじめてISO9002を取得、続いて4年後にISO14001を取得するなど品質や環境配慮を追求、現在はダスコンマットメーカーとして国内シェアの約5割を占めるようになっています。

 その一方、マットのレンタルビジネスは誕生から約50年が経ち、すでに市場が成熟期に入っています。そのため当社では、この10年「レンタル」から「販売」へと軸足を移し、売り切り型ビジネスに注力しています。例えば、デザイナーやキャラクターとコラボした一般家庭向けマット、ショップやオフィス向けのロゴ入りマットなどをECサイトで販売しています。

 また近年注目されているのが商業施設やイベント会場向けの広告・販促用マットです。例えば、家電量販店の売場内で家電メーカーが自社製品をPRするための床面広告用マットで、インクジェットプリンターを活用して製品ごとにオリジナルで製作し、家電メーカーに販売しています。

 さらに働き方改革が重視される中、立ち仕事向けの「疲労軽減マット」の需要が急増しています。廉価品もたくさん出回っていますが、当社は技術力を活かした高級品モデルを開発、大手自動車メーカーの工場や大手コンビニエンスストアへの採用も決まるなど大きな柱になってきています。これを発展させた「疲労軽減チェア」も開発中です。

 当社はOEMメーカーとして事業展開してきたため知名度は高くありませんが、技術力と開発力、そして品質管理能力は業界でも高く評価されており、今後の成長余地は大きいと考えています。インテリア業界に身を置いていた私としては、インテリア市場向けの新規事業や関連企業とのコラボレーションなども模索していきたいと思っています。良いアイデアがありましたら、ぜひお声がけください。(談)

クリーンテックス・ジャパン
https://www.kleen-tex.jp

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