本紙紙面
2024年4月27日配信
【この人に聞く】(株)インテリックス空間設計 代表取締役社長 滝川 智庸氏
ペットインテリアが重要なキーワードに
地球に優しくペットにも財布にも優しい空間を提案
滝川 智庸氏
国による電気・ガス価格激変緩和措置が4月分で終了し、5月分は縮小した緩和措置があるものの、6月分からは光熱費の一層の値上がりが想定される中、ペットに優しい住まいは、今後のキーワードだと考えています(---)。
我が家もそうですが、ペットがいる家庭では、誰もいない時も、エアコンをずっとつけています。これから夏を迎える中、結構切実に感じている方が多いはずです。
高断熱・高気密の日本の住宅では、2003年の法律で24時間換気が義務付けられており、浴室には換気装置が設置されていますが、これは2時間に一度部屋のすべての空気を機械的に入れ替えなさいというもので、非常にエネルギー効率が悪いです。
寒い時期にはせっかく温めた空気をどんどん捨てて、外の冷たい空気を換気口から取り込む。逆に夏場は冷房で冷えた空気を排出して、35度の空気を入れているわけです。
これでは、いくら断熱性能を上げて、いいエアコンを使っても追いつかず、すごくもったいないことをしているわけです。
全熱交換換気装置
それに対して、省エネリノベーション「エコキューブ」を早くから展開してきた当社では、今後、全熱交換換気の導入を推進しています。
全熱交換換気は、吸気も排気も強制的に行う第一種換気で、熱交換率70-90%の設備です。熱交換率90%というのは、例えば、外気温が5度で室温が25度として、18度分を上げて26度にして室内に送り込むので、エアコンの消費エネルギーを抑えます。
全熱交換換気装置には、大仕掛けなものでなくても、外壁面に簡単に設置可能なダクトレス式のコンパクトタイプがあります。これは、イタリア製OEMで、直径100ミリのセラミックのハニカム状の筒が、吸気と排気を交互に繰り返し、外気温との調節を行うもので、マンションにも設置が可能です。高性能フィルターをつければ、アレルギーの原因となる花粉やハウスダストの影響を軽減することもできます(設置にはダクトの直径100ミリの大きさと、ある程度の壁厚が必要)。
住宅に全熱交換換気を導入すれば、冷暖房を控えめにしても、室内はずっと快適です。
夏場のエアコンは、ペットにとって不可欠です。今後、当社のリノヴェックスマンションをご検討される、ペットがいるお客様には、高断熱・高気密だけでなく、全熱交換換気とセットにすることで、ペットに快適な暮らしが出来ることをアピールしていく計画です。
また、ペットとの暮らしには、内窓の設置も有効です。内窓を設置するだけで防音性能が上がり、外の騒音はほとんど気にならなくなりますが、犬の吠え声が漏れて、ご近所に迷惑をかけるリスクが少なくなります。
さらに、当社では、既存のインフィルを壊さずに断熱性能を高めるAIB(アイビー)工法の開発を進めております。
リノベーションで断熱性能を上げるには、既存のインフィルを壊し、断熱材を性能の高いものに入れ替えるなど、非常に大変なのです。しかし、この工法は、断熱ボードを上貼りし、間の空気層を密閉することで断熱性能を上げ、コストも工期も抑えることができました。
このAIB工法は現在特許出願中で、社内的にも実証実験を重ね、リリースする予定ですのでご期待ください。
さて、既にペットがいるご家庭では、「ペット可」の住まいを探しておられると思いますが、今後はその空間で人とペットが、どんな暮らしが出来るかがキーワードになると思いますので、チラシやご案内を制作して、お客様にアピールしていきたいと考えています。
また、一般のお客様の「エコキューブ」に対する認知度もまだまだですので、今後一層注力していく計画で、中古マンションでも新築同等の省エネ性能表示を行うほか「省エネルギー性能レポート」を公開し、お客様へ訴求していきます。
ぜひインテリアコーディネーターの皆様にも、目には見えない室内の空気や音に注目していただきたいと考えています。
インテリックス空間設計のホームページ
https://www.intellex.co.jp/renovation/
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