本紙紙面

2023年12月27日配信

【この人に聞く】みやざきインテリアコーディネーター協会 代表 木村礼子 氏
ICの仕事に役立つリアルな情報交換に軸足
住宅・建築業界に対してもICの役割をアピールしてほしい



 みやざきインテリアコーディネーター協会(通称mica)は、会員相互の知識・技能の研鑽と情報交換・親睦を図り、地域及び住文化への啓蒙活動並びに貢献を図ることを目的に2000年に発足。現在は、正会員(IC資格者)33名、準会員5名の合計38名(企業会員8社)です。

 内訳は、フリーランスのICが10%、自営業30%、建築関係勤務が30%という割合です。

 今年度の主な活動としては、コロナ感染症に関わる様々な規制が緩和され、3年ぶりに日常が戻って来たことを受けて、久々のリアルイベントとして、5月27日に、(一社)みやざき公園協会の協力で、「春の寄せ植えワークショップ」を宮交ボタニカルガーデン青島にて開催、一般の方も含めて22名が参加、季節は春というよりも初夏でしたが、みなさんハイビスカスの寄せ植えを楽しみました。

 また、7月3日には、(公社)インテリア産業協会委託事業として、「ケーキ箱のお部屋づくり」を開催、県内の小学生5〜6年生20名が参加しました。
 このほか、6月には、大分・熊本・宮崎の三県合同で、ICの三宅利佳さんを講師に迎えてのオンラインセミナーも開催しました。
 今後は、会員交流会「教えて先輩」を1月に、3月には、宮崎工業高校出前授業(インテリア産業協会委託授業)を予定しています。

 ちなみに、今後の活動につきましては、10月末に行った会員アンケートの結果、フリーランスICの仕事のやり方を知りたいとか、実際の施工例を見たいなど、リアルな情報交換を求めていることがわかったことから、エンドユーザーに向けてIC知名度向上を目的とした普及啓蒙企画よりも、今後は一層会員の声を吸い上げて、活動に反映させていくようにしたいと考えています。


 現在の住宅は、省エネや耐震などの性能を数値化して評価していますが、人が家(すみか)に求めるのは機能ばかりでなく、五感で感じる空間の心地よさであり、自分の好きなもので囲まれる安心感などもあるはずです。それが提案できるようにICは情報を集める努力をするべきだと思います。

 宮崎に限らず、地方のフリーランスICは、インテリアだけにとどまらず、建築全般にかかわる幅広い知識が必要です。
 戸建て・マンション・店舗・公共施設等の新築からリノベ・模様替えなど、顧客との打合せはもちろんのこと、図面も描いたり、現場で職人と打合せもしたりと、何でも手掛ける人が、長く続けられ、フリーランスとしてやっていけていると思います。

 昔に比べれば、ICの知名度は上がっていますが、フリーランスとして独立する人が増えないのは、ICという資格に対する正当な評価(仕事に見合う報酬)がなされていないからだと考えています。
 若い人たちに、ICが魅力ある職業だと思ってもらえるようにしていくことが協会の、先輩ICとしての責任だと思います。

 未だにICは、単に部屋の飾りつけをする人という認識が強い傾向にあるのは事実で、インテリア産業界には、エンドユーザーだけでなく、建築業界に対してもICの認知度向上を図り、ポテンシャルを活用していただけるよう、広く働きかけていってほしいです。
 また、インテリア業界のメーカー各社には、売れるものだけでなく、今後とも、本当にいいものを作っていただきたいと願っております。す。よろしくお願いします。

みやざきインテリアコーディネーター協会のホームページ
https://m-ica.jp

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