本紙紙面
2023年11月27日配信
【特集|JAPANTEX2023】後編
JAPANTEXのエントランス
さる11月15日~17日の3日間、「建築+インテリアWEEK JAPANTEX2023」が東京ビッグサイトで開催された。出展者数は195社、489ブース。円高の影響か、輸入ファブリックス系が少なかったようで、コンパクトになった感は否めないが、コロナ禍の後、内向き傾向が強かった中国から多数の出展があり、対外輸出に注力したい意思が垣間見えた。
また、外国人の来場者も近年になく多かったような印象を受けた。全てがこのイベントのために来日したわけではないかもしれないが、円安の恩恵と言うことができるのかもしれない(来年も円安が続くなら、海外向けのPRに力を入れた方がいいかもしれない)。
全般的には、NIFの主催者企画「環境への取り組み」コーナーと連動して、各社ともカーボンニュートラルや資源循環など、SDGsへの対応を大きくアピールしていたことが印象的だった。
Windows paradise。木村さちこ+林準也氏の提案
Windows paradise。久保田千恵美氏の提案
Windows paradise。千葉多恵氏の提案
窓装飾プランナーとインテリアコーディネーターのダブル資格者による恒例の「ウインドーズパラダイス」は、木村さちこ+林準也、久保田千恵美、千葉多恵の四氏が提案を展開、今年も展示会全体の華となっていたが、非日常空間の色合いが強く、ある専門店経営者からは、「もう少し日常の仕事に、すぐに取り入れられる要素が欲しかった」と言う意見を聞いた。
恒例のトークセッションでは、一番人気は、タレントの友近さんをスペシャルゲストに迎えたカーペット工業組合によるトークに来場者多数が集まり、盛んに写真を撮影していた。また、トップバッターとして登壇した荒井詩万氏は、メディアでおなじみで、最近どんどん仕事の領域を拡大されており、女性来場者の圧倒的な支持を集めた模様。
このほか、第34回ジェイシフ全国技能競技大会がJAPANTEX会場で開催された。若い職人さんたちがひたすら壁紙や床材施工の課題に取り組む姿は、地道なイメージだが、会場では解説付きのライブ形式で、現場仕事の魅力を十二分に伝えていたと言える。
これからのJAPANTEXをどうしていくのか、コロナ以後、やはりリアルな人と人の交流を軸に進めていくべきなのだろう。
今回も同時期に様々な集まりが行われ、全国から専門店・工事店、ICなどが集まったが、会場には寄らなかった人もいたわけで、そうした集まりをうまく取り入れることができないものか。
展示についてはJAPANTEXでしか見られない「ウインドーズパラダイス」のような企画を中心に据えて、そこだけで完結するのではなく、各社のブースとも連動して同じテーマで展開するとか、もっと全体感があるような構成とするとか、とにかく行かなければ仕事に影響があるかもしれないと思ってもらえる見本市としていくべきなのではないか?
また、JAPANTEXはオルガテックではないので、オフィス向けの割合は小さく、住宅向けがメインとなるわけだが、自分の住まいへの投資に目覚めた富裕層に、いかにお金を使ってもらえるかに絞った、魅力的な企画ができないものか?
アジアファニシングフェア
一部の大企業や富裕層は豊かになっても、国内経済の冷え込みは顕著で、今回、立ち話で、若い世代からは、家を買うことなど、考えたこともないと聞いた。確かに、ない袖を振るのは無理である。まず富裕層がお金を使うことで、経済を回すことが、結局は自分たちの利益にも繋がると思ってもらうキッカケをJAPANTEXが作れないものか。
なお、「JAPANTEX2024」は、来年11月20~22日、東京ビッグサイトで開催が予定されている。
「第42回 JAPANTEX 2023」公式サイト
https://japantex.jp
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