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【ハイムテキスタイル2023 トレンド情報】南村 弾氏に聞く
「Textiles Matter」をメインテーマに
循環型、持続性を追求した4カテゴリを提案

「Technical Cycle」と「Biological Cycle」
「Technical Cycle」と「Biological Cycle」

 ――メインテーマに込められた思いとはどのようなものでしょうか。

 南村 人間社会の根幹部分である衣・食・住に関わる産業は、これまでとても無駄の多いことを続けてきました。その在り方を変えていく必要性に迫られているのは間違いありません。テキスタイル産業も基本は大量生産型ですから、本気で循環型の産業構造に変革していく時代がきているということです。これはハイムテキスタイルのトレンドでは随分前から提示していることで、特にこの2~3年は強烈に訴えています。

 その中で、具体的な循環型の考え方として4つのカテゴリを提示していますが、今回のトレンドではその4カテゴリのうち前半2つを、「Technical Cycle」、後半2つを「Biological Cycle」という2分類しています。前者は既存のモノを美しく再利用し長持ちさせる、後者は自然界の素材の在り方を追求しよう、という考え方です。

「Make and Remake」
「Make and Remake」

 ――各カテゴリの解説をお願いします。まず「Make and Remake」。

 南村 中古品や廃材などを再生・リメイクし美しく生まれ変わらせたテキスタイルです。既存素材をいかに長く利用するかということがテーマです。

 オーバープリント、コラージュ、パッチワークなどの技法で、カラー、パターン、テクスチャーをミックスします。「クリエーション自由系」のトレンドです。

「Continuous」
「Continuous」

 ――次に「Continuous」はいかがでしょうか。

 南村 素材を何度でも新製品にリサイクルするような、循環型のモノづくりを目指すカテゴリです。混合素材よりも単一素材(モノマテリアル)の方が、当然リサイクルしやすくなりますから、デザイナーは新品をつくる段階から、次のリサイクルのことを考えなければなりません。モジュール化、分離分解性設計(分離分解して再利用しやすい)も重要なポイントになります。

 その一方、現時点では既存商品の多くが混合素材のため、現実的なモノづくり手法としては、一式でリサイクルする「粉砕固める技術系」のイメージになります。

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