本紙紙面

2022年9月13日配信

【シリーズ この人に聞く】ドイツメッセ日本代表部 竹生学史氏
世界的「ウィズコロナ」に日本だけが慎重
世界に遅れないため海外視察再開を

竹生学史氏
竹生学史氏

 手織りじゅうたん、タイルカーペット、塩ビ系床材、木質系フロアなどあらゆるフロアカバリング製品が集結する国際見本市「DOMOTEX2023」(主催・ドイツメッセ)は、来年1月12日(木)〜15日(日)の期間、ドイツ・ハノーバー国際見本市会場にて開催いたします。

 2020年1月の開催以降、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催が見送られてきました。次回の開催は実に3年ぶりとなりますが、その間もフロアカバリング業界は動きを止めてはなく、トレンドのデザイン、新機能、そして環境対応など新たな製品が発表され続けています。ぜひ現地に行って世界のフロアカバリングの動向をご確認いただきたいと思います。

 とはいえ、日本の新型コロナウイルスの感染状況は第7波といわれる厳しい状態にあり、海外渡航にも一定の制約が設けられるなど難しい状況にあります。

 しかしながらヨーロッパでは、国ごとに若干の違いはあるものの「ウィズコロナ」として社会全体がリスクを受け入れ、経済活動もコロナ以前に戻りつつあります。展示会についても徐々に平常通り開催されるようになってきました。かつてのような規模ではないものの、出展者も来場者も世界中から訪れています。

 私自身、今年5月と6月に製造技術系の展示会に行ってきましたが、欧米人からアジア人まで多くの人で賑わっていました。政府があれほどの規制をしている中国からも人は多かったですし、韓国は政府が補助金を出しているとのことで出展者も非常に多い状況でした。

 その中で、とても気になったのが日本人の少なさでした。このような環境ですから、各国で出展者も来場者も減少しているのですが、日本の減り方が際立っていました。現地の関係者にも指摘されましたが、産業を問わずこのような状態とのことでした。

 日本は良い意味でも悪い意味でも非常に慎重ですから、大きな企業ほど海外出張を自粛する傾向が強くなっています。また一度決めた方針を転換することも稀で、検討は次年度からというケースも少なくありません。

 その一方で、海外の展示会から情報を得たいと考える日本人は多く、オンライン展示会への参加者は実は日本がアジアでトップ、世界でも上位に入っているそうです。ただし、リアル展示会を行うようになった今、オンラインサービスを提供する考えは、もはやヨーロッパの見本市運営会社にはありません。



 すでに世界のビジネス界は動きはじめていて、そこに中国や韓国といったアジア諸国もしっかりついていっています。このまま日本だけがコロナ禍という理由で展示会、あるいは商談なども含めて海外出張に慎重になっていては、日本を残して世界は先に行ってしまう、ということを産業界問わずお伝えしたいと思っています。

 もちろんインテリアも同様です。世界のインテリア業界は環境対応が顕著に進んでいます。これは日本にいては気が付かないことかもしれません。

 こうした世界のトレンドを確認するためにも、「DOMOTEX」だけでなく、インテリア関連展示会への参加は必要ではないでしょうか。(談)

ドイツメッセ日本代表部
https://intl-linkage.co.jp/dm/

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