本紙紙面
2022年5月12日配信
【シリーズ この人に聞く】株式会社Prossimo CEO加納諭氏
3Dソフト「Room Palette」6月リリース
インテリア専門店のトータル販売をサポート
加納 諭 氏
日本と中国・上海に工場設備を保有し、オーダーカーテン、椅子生地の開発・販売、縫製加工事業、インテリア製品の輸出入業務を行っています。東京・品川にはショールームを設けて、当社が取り扱うファブリックを展示していますのでぜひお立ち寄りください。また中国・上海にもショールームを開設し、中国市場での販売も現地法人、デザイナーを中心に行っています。
これら既存のビジネスに加えて、3年前にスタートしたのが3Dシミュレーションソフト「4次元Pocket」の販売を軸とする3DCG事業です。
当社では約10年前に上海に拠点を築き、日本製カーテンを中国市場で販売すべく営業を開始したのですが、その当時からすでに中国では3DCGソフトでインテリア空間をシミュレーションして提案するという手法が主流になっていました。その中で販売するためにはITソリューションとの連携は不可欠で、何を利用するのか検討していたところ、上海众墨信息科技有限公司が提供する「4次元Pocket」と出会いました。
「4次元Pocket」シミュレーションイメージ
「4次元Pocket」の大きな特徴は、ゲームソフト開発で使用されるアンリアルエンジンを利用している点です。それにより非常にハイクオリティな3Dインテリア空間が再現できます。また建築業界で置き換えが進むBIMデータとの互換性にも優れています。
このソリューションを利用し中国で販路開拓を進めていくうちに、世界のインテリア市場のIT化を実感するようになりました。同時に日本市場の世界的潮流からの立ち遅れを痛感しました。そこで上海众墨信息科技有限公司と「4次元Pocket」の日本代理店契約を結び、日本市場への販売準備をはじめました。
しかし、それ以前に日本では「4次元Pocket」に読み込む3Dデータが足りていません。一部3Dデータを保有するインテリアメーカーもありますが、独自のシステム内でしか使えないものが大半でした。そこで二年前に3DCGを制作する(株)コムスを設立し、インテリアメーカーから3Dデータ制作の受託をはじめました。WEBブラウザでも利用できる汎用性の高いもので、一度制作すればシミュレーションだけでなくデジタルカタログやECサイトなどあらゆるシーンに活用できます。現在、家具メーカー、ファブリックメーカーなど約20社の3Dデータを制作しています。
データ制作の一方、「4次元Pocket」については、日本市場向けにシステムの改修を進め、いよいよ今年6月に名称を「Room Palette(ルームパレット)」に改めてリリースします。
「Room Palette」ではリアルな3Dシミュレーションに加えて、実際のインテリア製品の3Dデータを活用するため、そのまま見積り・販売につなげることができます。利用者には無料でご使用いただけるサービスも設定予定です。
これからのインテリア専門店は、カーテン、壁紙、家具、照明などのトータル販売が重要になると思いますが、そのためには「Room Palette」のようなシミュレーションソフトが有効です。例えば、カーテン提案の際でも、インテリア空間をシミュレーションして提案すれば家具も含めた販売が可能になります。またインテリアメーカーへの製品の3Dデータ化も引き続き対応していきます。
そうした新しい販売手法のサポートをしてききたいと思っています。 (談)
Prossimoのホームページ
https://prossimo.net
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