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家庭用・オフィス用家具市場規模推移・予測

　(株)矢野経済研究所は、2024年の国内家庭用・オフィス用家具市場規模（メーカー出荷金額ベース）について、前年比101.9％の1兆1400億円と発表した。

　家庭用家具市場は原材料費や物流費、人件費等の上昇により価格が底上げされていること、オフィス用家具市場は従業員エンゲージメントの向上や人材採用強化を目的としたオフィスの移転・改装需要が増加したことから、家庭用家具市場、オフィス用家具市場ともに堅調に推移し、家具市場全体でも微増となった。

　また家庭用家具・オフィス用家具市場の注目される動向としては、中長期的には人口・世帯数の減少や新設住宅着工戸数の減少、また労働人口の減少等が見込まれる中で、従来通りの家具販売だけでは事業の伸び悩みは避けられないことから、家庭用家具を中心に扱う事業者では顧客層の拡大に向けた商品開発、ホテルなどの用途分野の強化、内装を中心とした住宅リフォームや家具レンタルサービスなど新規事業への取り組みがみらる。オフィス用家具を中心に扱う事業者においても、オフィス空間の内装・設計業務の請負、オフィス空間に付随するシステムやオフィスコンサルティングサービスの提供など、既存事業から領域を拡大させる取り組みが加速している。

　なお2025年の家庭用・オフィス用家具市場規模は前年比98.9％の1兆1280億円を予測している。オフィス用家具市場は好調で推移するものの、物価上昇が続く中、家庭用家具市場の需要減少が見込まれることから家具市場全体では減少が見込まれる。