業界ニュース

2015年1月21日配信

「ハイムテキスタイル2015」デザイントピックス発表

 TRENDS NAVIGATOR ZEN(福田行雄代表)は、先般開催された「ハイムテキスタイル2015」のデザイン傾向として、「デザイン・カラー・パターン」の3つの着眼点から読み解き、「斬新トレンド活用術」と題したトレンドレポートを発表した。

<以下福田氏解説>

■ファブリックス全体動向「組み合わせ・で斬新活用」
 同一の柄と柄の組み合わせを「マッチドパターン」という。さらに「マッチドカラー」「マッチドテクスチャー」と続き、それらを複合したハイブリットな組み合わせが「マッチドパターン&テクスチャー」となる。単品でインパクトある色柄は訴求力があるが当たり外れがある(特にプリント)。それに対して「売れ筋サイズのパターンとトレンドカラーを組合わす複数柄でのマッチド提案」という方法の方が売れる可能性が増す。消費者も単独柄のみではなく、同じ様なイメージでカーテンに使い、クッションと組み合わせることで、トレンディな雰囲気を楽しめる。売る側は売れ筋ゾーンにあれば、外れるリスクが少ないという双方の関係が「ウイン・ウイン」となる。ベネフィット効果、トレンドの経済原理が見える。

写真(1)
写真(1)

写真(2)
写真(2)

 インテリアコーディネーターとしても共通イメージの色柄はエレメント共通=ファニシングとアクセサリー全体の組み合わせ=トータルコーディネート提案ができるので、コーディネートの幅も広がり、組み合わせアイテムでオリジナリティ提案可能、かつ失敗も少ないというセールスメリットがある(写真(1)参考)。

■カラー動向「バイカラー・で斬新活用」
 展示ブースを周回し、目につく商品を撮影していて気づいた点は「イエローグリーン+グレー」「ベージュ+グレー」等という色構成が多く見られる。同色相の類似調和ではなく、異質色相での2色組み合わせ「バイカラー」である。これらの背景には、特にライト~パステルトーンでこのようなカラー組み合わせするのは、数年前からヨーロッパ市場で30-40歳層に人気がある北欧デザイン(特にドイツで好評:北欧家具メーカーのデザイナーからの取材情報)の影響がある(写真(2)参考)。

 アパレルも最近このバイカラー使いが多く見られる、単色使いではなく、2色でテーストイメージ幅が広がる楽しみをアピールする狙いがある。バイカラー使いで手持ちの靴、バックをどちらかの色に合わせればアップデートなトレンドファッションがリーズナブルに手に入るからである(JAFCAも同様の分析)

 私もよく「トレンドカラーは何ですか」と聞かれるがトレンドカラーの解釈は「この色です」という一色のみではなく、「色と色との組み合わせ=カラーバランスで、トレンド風に見せるスキルが最近のトレンドです」と説明している。今回、ハイムトレンドセミナーで南村氏が「色柄素材の組み合わせ方で、どう見せるかが大事です」と発言していた内容と同じトレンド・ベクトルである。

■パターン動向「大柄ボーダー・で斬新活用」
 ボーダー柄は数年前より売れ筋として提案され、更に柄レピートが大きくなる傾向が見られる。ヨコ段のストライプ、織柄、プリント、レースと手法拡大。生地の横幅使いのメリットを活かすデザイン提案である(大柄は日本空間とは、室内スケールが違うので柄サイズは、日本向きにアレンジする方が使い易い)。

写真(3)
写真(3)

 横段柄は、脳心理学的には多くの人が地平線、水平線をイメージ喚起するらしい。そこから、横方向の広がり感=開放感や、安定感、安心感を抱くという通説がある。安らぎ感がリラクゼーション効果を演出する。私もカーテン新柄説明会で、横段柄は部屋を広く感じさせますと紹介している(写真(3)参考)。

 余談だが、商店建築空間で、狭いバーで、やや低い高さに横長カウンターを置くのも「低めにして天井を高く見せ、長めのカウンターで店の奥行き感を出して広い様に見せる」これは脳の視角的反応を意識した設計で横段と共通のコンセプトである。(※テクスチャー情報は今回文字数スペース制限上、次回掲載予定)。

 最後に、今回カーテンゾーン出展企業は、ポピュラーブランドが多く、ハイブランドは少ない。従ってデザイン傾向は売れ筋企画に多く見られる「色柄は売れ筋イメージに納める手法」とゾーン全体が共通化していた。世界共通、売れ筋は似る。日本国内でも売れ筋品が横並び、同じ様な顔をしているのと同様である。
 これを、オリジナリティよりも無難で癖の無い売れ筋を優先するのは「失敗しない企画」と言う。しかしその中で、特にデザインクオリティを感じさせたのは「デコ・チーム」のブースであり、やはり存在感がある。いつもながら組み合わせの提案=床壁家具照明テキスタイル全体のシーン提案力は参考となる。

■まとめ
「斬新な組み合わせ・フォーカス」がトレンド活用のキーワード。

 なおデザイントレンドの詳細は、「ヨーロッパ・インテリアトレンドセミナー」にて多面的に解説するとしている。福田氏によるセミナースケジュールは下記の通り。

■「ヨーロッパ・インテリアトレンド活用術」
<東京会場/OZONE>
日時:2015年1月30日(金) 18:00~20:00
会場:リビングデザインセンターOZONE(8Fセミナールーム)
参加費:4500円(見本市トレンド画像CDつき)
定員:60名(先着順)
申込先:OZONEホームページ専用フォーム(下記アドレス参照)

<東京会場/日本ファッション協会>
日時:2015年2月2日(月) 15:00~17:00
会場:日本ファッション協会7階会議室
参加費:5000円(会員は4000円)セミナースライドDVD付き
定員:30名前後
申込先:日本ファッション協会・川田氏
申込先メール
kawada@japanfashion.or.jp

<名古屋会場>
日時:2015年2月20日(金) 15:00~17:00
会場:ウインクあいち 12階1206室
参加費:5000円(税込)セミナースライドDVD付き
定員:30名前後
申込先:TRENDS NAVIGATOR ZEN 福田行雄氏
申込先メール:
jeepred@snow.email.ne.jp

<大阪会場>
日時:2015年2月23日(月) 15:00~17:00
会場:大阪産業創造館 5階研修室C
参加費:5000円(税込)セミナースライドDVD付き
定員:30名前後
申込先:TRENDS NAVIGATOR ZEN 福田行雄氏
申込先メール:
jeepred@snow.email.ne.jp

■東京会場/OZONEの詳細・申込先
http://www.ozone.co.jp/event_seminar/seminar/seminar_c/detail/1765.html

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