業界ニュース
2014年1月21日配信
インテリア文化研究所 変化する欧州インテリア見本市の視察留意点とは
エリティスのブース
カサマンスのブース
チマー&ロードのブース
インテリア文化研究所(本田榮二代表)は、生活スタイルの変化と世界経済の流動化の影響を受けて、目まぐるしく変化する欧州インテリア見本市を視察する場合の留意点について、このほど発表した。
本田氏によれば、この数年のハイムテキスタイルの特徴は「異業種融合」である。具体的にはエリティスやチマー&ロード、カサマンス、サコヘスレンなどエディターと呼ばれる高級テキスタイル企業が壁紙ホールの3号館に大挙して出展。出展するだけでなく、デザイン性に富むデジタルプリント壁紙を展示している。当然、逆の場合もあり、壁紙メーカーが壁紙と同柄のカーテンを取り扱うケースも多い。
2つ目の変化は参加する展示会を固定しなくなったこと。たとえば世界最大の壁紙メーカーのエアフルト社は、今年はハイムに出展したが、昨年は不参加であった。替わりに昨年はミュンヘンで開催の建築インテリア展に出展している。同様にドイツ壁紙協会は、今年はハイムではなくimmケルンに参加した。連動して壁紙メーカーのラッシュ社もハイムテキスタイルとは別に出展した。換言すると「壁紙はハイムテキスタイル」という図式が僅かながら変化したことになる。
またハノーバーで開催の床材見本市ドモテックスも同様である。今年は常連のドイツ最大のカーペット企業フォアベルグが不参加であった。同社だけでなく大面積のブースを構えていた米国カーペット企業群もモホーク以外は軒並み不参加であった。その結果、塩ビ床材を主力とするタルケットなど床材メーカーが目立った。
メゾン・エ・オブジェも同様に、今年はエディターが軒並み不参加。その替わりに自社ショールームやホテルで「デコオフ」と称する独自展示会を開催する。その煽りを受け、パリに不案内のビジターはショールームを探しに苦労してしまう。
本田氏は、こうしたヨーロッパ見本市の変化の理由について、長引く不況は欧米インテリア企業の財務体質を疲弊させてしまった点を挙げる。ようやくにして世界経済の回復にともない明るい兆しが見えてきたが、反転攻勢に備えると同時に、「投資と回収」という効率化の視点から出展する展示会の見直しを行っていると指摘する。その意味で現在は過渡期であり、その認識が不足していると「あの会社は出展していないので業績が悪いに違いない」、「カーペット企業の参加が減少しているため、床材の流れはカーペットから移行している」といった見方をしてしまう。
本田氏は「商品トレンドの把握はミクロではなくマクロの視点が重要。換言すると短い日数でのかけ足的な視察ではなく、ジックリ腰を据えた複数回の長期にわたる視察で判断する必要がある」と注意を喚起している。
なおインテリア文化研究所トレンドセミナーは2月3日午後、東京豊洲の川島織物セルコンショールームで開催する。講師はいずれもインテリア見本市の視察回数で上位に入る本田氏、網村眞弓氏(Color Design Firm代表)、奥村公子氏(アルファスパッチオ代表)という豪華顔ぶれである。
定員80名。参加費は8000円/人(税込)。1社2名以上参加の場合は2人目から5000円/人(税込)。お申込みは下記宛へ。定員に達した段階で打ち切り予定。
レジメ及び映像データを記録したCD(1社1枚)を無料配布。さらに参加者全員に記念品(焙煎珈琲150gと珍しいコーヒー花の蜂蜜)を用意。また今回はインテリアコーディネーター特典も設けているのでICは積極的に申込んで頂きたと呼びかけている。
■セミナーの申し込み・問い合わせ先
TEL:042-486-7972/FAX:042-486-7973(インテリア文化研究所)
携帯:090-2661-3105(本田榮二氏)
メール:e-honda@wine.ocn.ne.jp
インテリア文化研究所のホームページ
http://interior-culture.jimdo.com/
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