カーペット売り出しで賑わう専門店(昨年11月)
気候変動で販売苦心
間もなく10月。カーペットシーズンが始まります。しかし、9月中旬になっても梅雨時のような蒸し暑さで、天気予報によれば、10月の半ばぐらいまで異例の残暑が続く見込みです。異常気象はカーペット業界にとっても悩みのタネ。本当にシーズンインできるのでしょうか?
夏季の長期化により、インテリア企業関係者によると、「夏向け商材の展開が3~10月ぐらいまでとなり、涼感系ラグの売れる期間も伸びました。そのかわり秋冬向けはさっぱり。すぐにセールになる」と、販売戦略に苦心しているようです。
一方で、業界のベテランYさんは、「カーペットメーカーとすれば、気候状況に左右されることなく、生産を平準化したいという思惑もあり、商品の季節性は以前に比べて薄れ、夏も冬も販売できる通年型商品が増えている」と話します。
「新訂カーペットはすばらしい」表紙
家庭用需要にやや明るさ
とにもかくにも、誰が何と言おうとカーペットシーズンに入ります。その家庭用カーペット市場は長く低迷していますが、ここにきてようやく、やや前向きな話が出てきました。
カーペット専門ネット通販関係者によると、国産タフトなどの苦戦は続くものの、「低価格帯のラグなどは前年を超えてきた。敷物全般としては、直近3カ月は順調に推移している」とのこと。
カーペット業界誌が実施したカーペット購入に関するWEBアンケート結果によると、コロナ禍の“巣ごもり”時にカーペットを購入した人たちの買い換え需要(購買意欲)は、ある程度は存在することが分かりました(100人のうち約40人が「買いたい」等と回答)。
ただし、回答の中には「新しいものを買いたいが、ときめくものがない」という、カーペットメーカーにとっては非常に厳しい声も!
私たちは今後も、冊子「新訂カーペットはすばらしい」を活用したPR活動に注力するとともに、カーペットが欲しいと生活者に思わせる、魅力ある商品の開発・生産につとめて参ります。(日本カーペット工業組合事務局)
|
|