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2024年8月16日
【この人に聞く】岡田装飾金物株式会社 代表取締役社長 岡田和宏 氏
日本初の調光移動間仕切「FOGMO」発売
技術を活用して世の中にないモノづくり展開


「FOGMO」

 当社では昨年10月に新領域の商品として、オフィス向けの調光移動間仕切「FOGMO(フォグモ)」を発表、今年から本格展開をスタートしました。

 「FOGMO」は、特殊な調光フィルムを活用した移動式間仕切りで、調光フィルムの機能によって電源のON・OFFで透明と不透明を瞬時に切り替えることができる他、プロジェクターの映像も背面から投影でき、店舗のサイネージとしても利用可能です。さらに移動して開閉もできるという多機能な間仕切りとなっています。一般的に調光フィルムは固定されたガラスの間仕切りに設置しますが、移動式間仕切りにすることにより用途に応じてさまざまな空間を演出することが可能となりました。発表後からオフィスや店舗、住宅への導入を検討する多くの企業からお問い合わせをいただいております。

 さて、業界の皆様にとって当社は住宅用カーテンレールメーカーというイメージが強いと思いますが、社名の通り、もともとは装飾金物メーカーとして創業し現場に合わせてオーダーメイドの装飾金物を製造してきました。カーテンレールもその一つでしたが、昭和三十年代から生産性向上を目的に既製品のカーテンレールを発売、以降『OSカーテンレール』というブランドのもと住宅用カーテンレールを主力に展開してきました。

 その後、高度経済成長期も終わり住宅市場が縮小していく中で、新たな市場として工場などに取り付ける大型のビニルカーテンに着目、これに対応した大型レールの製造・販売をはじめました。東日本大震災の発生後から省エネ意識が高まり工場関連のビニルカーテン需要が一気に高まっていったことで、現在では工場向け大型レールが当社の主力製品となっています。

 しかしながら、大型レールの需要もいずれは縮小します。そこで当社では、省エネ、少子化、介護、リフォーム、あるいは農業、水産業などいろいろなキーワードのもと新たな製品の企画開発を継続的に行ってきました。

 その一方、やはり当社はカーテンレールメーカーですから、その技術を応用できる製品開発が不可欠です。その中で、当社の開発担当が見つけてきたのが調光フィルムでした。当社のレール技術を利用し調光フィルムの機能を持つ移動間仕切りが働き方改革中のオフィスやインバウンドの店舗等に活用できないかと開発を進めました。

 当社としては、間仕切パーテーションははじめての開発でしたが、ビニルカーテン用の先頭材「間仕切ポール」がありその技術を応用して開発しました。また電源のON・OFFで透明・不透明を切り替える機能を可動式で実現するための電源の接続方法を独自開発して特許を取得、日本初の調光移動間仕切「FOGMO」を製品化することができました。施工性や搬入のしやすさから、ガラスではなくポリカ板を採用。フレームや取手は意匠性を高めています。また、当社独自の振れ止め機能やデザイン性に優れた落しも開発しました。

 昨年のジャパンホームショーで初披露し今年も引き続き出展する予定です。ジャパンテックスと同時開催ですので、ぜひブースにお立ち寄りください。

 「FOGMO」に限らず、メーカーとしての技術を活用して社会に役立つものをつくりたいと常々思っています。今後も既成概念にとらわれず、世の中にないものをゼロから生み出していきたいと思います。 (談)

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